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★いじめ:「なれ合い型」学級で発生しやすい 教師加担も
教師が教え子に友だち感覚で接する「なれ合い型」の学級でいじめが生まれやすいことが、
河村茂雄・都留文科大教授(心理学)の調査で分かった。こうした学級では、教師が子供に
引きずられ、いじめを防ぐどころか加担する恐れもあるという。いじめは、加害者側の
資質や教師の指導力不足に直接の原因が求められがちだが、河村教授は「主に教師と教え子の
関係で決まる学級集団の全体的な特性に注目すべきだ」と訴えている。
河村教授は、全国の児童生徒約5万人を対象に、教師や同級生との関係などを問う
「QUテスト」と呼ばれる心理テストを実施。分析の結果、学級の特性といじめとの
相関性が判明した。分析結果は近く公表する。
学級の特性について、河村教授は「なれ合い型」と教師が厳しく指導する「管理型」に
分類しているが、98年と06年を比べた場合、なれ合い型の学級は小学校で倍増して
半数近くを占め、管理型は半減。中学校では管理型が主流だが、なれ合い型は倍近くに増えた。
さらに、小学4~6年生(約5000人)を詳細にみると「長期間いじめを受けてつらい」という
子供の所属学級は、約半数がなれ合い型で、管理型は3割強だった。
河村教授によると、教師の教え子への接し方には(1)有無を言わせず従わせる指導タイプ
(2)子供の言い分を尊重する援助タイプ--がある。子供の満足度の高い学級の教師は
状況に応じて両方を使い分けるが、(1)に偏ると管理型、(2)に偏るとなれ合い型になるという。
なれ合い型では、当初は教師と子供が良好な関係を保つかに見えるが、最低限のルールを
示さないため学級はまとまりを欠き、子供同士の関係は不安定でけんかやいじめが生じやすい。
教師の「○○してよ」という友だち口調の指示を誰も聞かなくなり、放置すれば学級が崩壊するという。
河村教授は「いじめた子や加担した教師を非難するだけでは解決しない。
子供を暴走させ、教師も巻き込まれる『なれ合い』をどう回避し、いじめを生まない学級を作るか、
教師たちが議論することが大切だ」と話している。
毎日新聞(一部略) URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)