06/11/16 14:11:45 0 BE:333273683-2BP(3333)
大手食肉卸売会社「協畜」(愛媛県四国中央市)が豚肉の輸入時にかかる差額関税約百三十億円を脱税した
疑いが強まり、東京地検特捜部は十六日、協畜本社など関係先の家宅捜索を始めた。協畜はデンマークから
豚肉を輸入する際、税関に対して価格を偽る手口で脱税した疑いが持たれている。特捜部は容疑が固まり次第、
曽我部登元社長ら数人を関税法違反(脱税)容疑で逮捕する。脱税額はこれまでの脱税事件で過去最高となる
見通し。
豚肉輸入では国内業者保護のために、基準輸入価格を下回る値段で輸入する際は差額を関税として支払う
必要がある。協畜は二〇〇四年秋までの数年間、取引先の食肉卸売会社に協力させ、この会社がまずデンマ
ークの会社から基準価格より安い価格で豚肉を輸入。さらに協畜が基準価格と同額で買い取ったように見せか
けるため、いったん同額を支払い、その後、差額分を食肉卸売会社からバックさせ、脱税した疑いが持たれている。
差額関税制度を悪用した事件では、昨年五月に名古屋市の大手食肉卸会社「フジチク」会長らが約六十二億
円を脱税したとして逮捕されている。
東京税関は〇四年十一月、同法違反で協畜など取引に関与した業者を強制調査していた。
<メモ>差額関税制度 1971年の豚肉輸入自由化を受け、価格の安い外国産から国産を保護する目的で設け
られた。国産の流通価格などを参考に基準価格を設定。輸入価格が基準価格を一定以上下回る場合、その差額
が関税となる。それ以外の場合の関税は輸入価格の4・3%。輸入価格が安いほど関税は高くなる。
<メモ>協畜 1987年設立の食肉卸売会社。本社は愛媛県四国中央市土居町で資本金3000万円。民間の信
用調査会社などによると、2005年5月期の売上高は約618億円に上り、全国の同業3696社中14位だったが、
現在は業務を実質的に別会社に移している。
ソース URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)