06/11/09 17:07:06 GRI2vaFv0
かつて、安全保障論に関しては、改憲派=現実論的、
護憲派=理想論的というのが相場だった。
ところが最近は、改憲派=理想論的、護憲派=現実論的へと
変化している。これは注目すべき動きである。
護憲派は、かつては憲法9条2項を厳密に解釈し、非武装中立を
理想としていた。しかし、最近の主流では、必要最小限度の
「自衛力保持」は認めるようになっている。社民党の福島や日共すら
そう言っているのだから、時代も随分変わったものだ。
ところが改憲派は、最近では、ちょっとアタマを冷やして考えれば
無理に決まっていると、常人ならすぐに気づくことすら、平気で口にする。
例えば、「迎撃ミサイル」論がそうだ。迎撃ミサイルとは、
要は、飛んでくる石コロに石コロを飛ばして打ち落とすものであり、
当てるのは大変難しい。しかし、SFアニメヲタクが多いせいか、
簡単に打ち落とせると思い込んでいる者が、結構いるようだ。
また、いわゆる「先制攻撃」論もそうだ。北朝鮮にミサイル発射の
兆候があった場合、日本が先に北朝鮮の基地をミサイルで
攻撃するというものだが、もし、日本が北朝鮮への先制攻撃に
着手したら、北朝鮮は、それを口実に日本に「先制攻撃」を
仕掛けるだろう。何もしないより、かえって安全を脅かすのである。
「核武装」論に関しては、真に滑稽だ。日本が核武装をすれば、
日本は国際的な非難を承知の上でNPTを脱退することになる。
その一方で、北朝鮮には核の放棄とNPT復帰を迫るのである。
まるで、喫煙教師が生徒に禁煙教育をしているが如しである。
ちなみに、「迎撃ミサイル」や「先制攻撃」を完璧にするには、
防衛予算を今の10倍くらいにする必要があるそうだ。
そんな予算をどこからひねりだすのか、お手並み拝見といきたい。