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堺市の路上で先月、トヨタ自動車(本社・愛知県)の主力小型車「ヴィッツ」の
運転席側ドアのパワーウインドー作動スイッチ付近から出火し、運転していた
同市の接骨院勤務の女性(61)が右手に全治3週間のやけどを負っていた
ことが分かった。ドアからの出火は極めて珍しいといい、同社は原因を調査
している。
女性によると、10月17日午前8時15分ごろ、堺市中区の府道を走行中、
パワーウインドーのスイッチ付近から突然煙が出て、間もなく約20センチの
炎が上がった。女性は車内にあったタオルで消火しようとしたが消えず、
近くのガソリンスタンド前で停車し、大声で店員を呼んで水で消してもらった。
消火を試みた際、火がタオルに燃え移って右手にやけどを負い、「化繊の
上衣を着ていたら、服にも燃え移っていたかもしれない」と話した。女性は
消火の後、勤務先が管内にある大阪府警泉大津署に届け出、同署員が車を
実況見分した。
女性は99年に同車を新車で購入した。トヨタ自動車は先月末、堺市の同社
系列の修理工場で、女性立ち会いのもと、発火したドアを解体。修理や改造の
跡はなく、ドア内部のパワーウインドー・スイッチの基盤付近から出火した
可能性が高いことが分かった。同社は基盤を本社に持ち帰り、精密調査を
始めた。
同社広報部は、「ドアからの出火は極めて珍しく、ヴィッツに関しては過去に
例がない」としている。同車は99年に生産を開始し、昨年までに国内で
約175万台が生産された。今年度上半期(4~9月)の車名別の販売
ランキングでは2位。広報部は「現段階では車は通常に使用されていたと
認識している。出火原因を早急に究明したい」と話している。【内田幸一】
(毎日新聞) - 11月4日15時6分更新
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