【論説】米を主食とする北朝鮮とは、泥沼状態だからこそ「共生」可能か 東京新聞・筆洗at NEWSPLUS
【論説】米を主食とする北朝鮮とは、泥沼状態だからこそ「共生」可能か 東京新聞・筆洗 - 暇つぶし2ch1:春デブリφ ★
06/10/20 08:08:02 0
 黄金の穂波を横目に、浅間山麓(さんろく)から諏訪湖まで信州路をたどって、
実りの秋を体感してきたが、九月の稲の作況指数は全国平均で九七、長野県を含む
関東も九六で不作の年である。
▼長梅雨による日照不足と台風被害がたたったためだ。やはり、集中豪雨と台風
被害が重なった二〇〇四年以来、二年ぶりに平年を下回った。この年はさらに
新潟県中越地震まで起き、銘柄米コシヒカリの産地を直撃している。

▼二十三日で震災から丸二年になるが、被害が大きかった旧山古志村(現長岡市)
では、崩壊した棚田の復旧も遅々として進まない。田んぼの形は元に戻っても
水路整備が伴わず、耕作放棄されていた田んぼはスコップを入れてもはね返す
ほどカチカチに固まっている。
▼松本健一さんは近著『泥の文明』(新潮選書)の中で、田んぼの土を“べと”と
表現する山古志村の老女の「べとに触ってねばの、生きてても命半分だ」という
米作り農家のため息を紹介しつつ、日本社会の根底になお「田づくり」を中心と
して根を張る「泥の文明」に思いを致す。

▼棚田の整然とした光景を「半導体のようだ」と評した電機技術者が、「棚田の
泥は水もちが良くて水はけがよい」と聞いて「ますます半導体だ」と感心したと
いう。
▼松本さんは米づくりから、ものづくりへと展開した泥の文明に潜む「共生
(シンバイオシス)」の思想を、「砂の文明」の“清浄”に発する「神」が世俗
化した「民主(デモクラシー)」に対置する。米を主食とする北朝鮮とは、泥沼
状態だからこそ「共生」可能か。

■ソース(東京新聞)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)


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