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・元公安調査庁調査第二部長の菅沼光弘氏が19日、日本外国特派員協会で講演し、
「日本はスパイ天国。諜報に対して脆弱なんてものではない」と語った。
菅沼氏はカウンターインテリジェンス(防諜)に対する法制度の不備を“1つの原因”とした
上で、「日本人には自国を守る意識が乏しい。自分で自分を守る心のない国に秘密など
あるわけがない」と力を込めた。安倍首相が提唱する日本版の国家安全保障会議(NSC)に
ついても触れ、「新しい情報機関は、金とヒトを集めればできるものではない。情報の収集・
分析には十分な経験と豊富な蓄積が不可欠」と述べた。
やくざについては、「いわゆる暴力団対策法により、賭博やドラッグなどの伝統的な収入源は
完全に絶たれた。しかし、街宣活動で大きな収入を得ているほか、融資という形でITベンチャー
などの企業活動にどんどん進出して(収入を得て)いる」と実相を語った。同氏はやくざと警察の
関係について「警察と親しかったやくざは、同法施行後に警察との接触をやめた。やくざの
経済活動は巧妙になり、日本の警察はやくざについてほとんど分からなくなっている」と解説した。
また、日本の祭りや芸能がやくざと渾然一体となって発展してきたこと、NHKが『清水の
次郎長』を放映していることなどを指摘し、「日本にはやくざを歓迎し、あこがれ、肯定
する気持ちがあるからこそ、やくざが日本社会に浸透できる」と持論を展開。
さらに、名古屋の超高層ビル「ミッドランドスクエア」や中部国際空港の建設に、トラブルが
何もなかったことに疑問を呈した上で、企業とやくざの結びつきにも言及し、「地元の大手
企業が仕事をする上で、絶対にやくざを必要としているハズ」と述べた。
北朝鮮問題について、「想像でしかないが、船舶の往来禁止により、隠れて流入している
覚せい剤やスーパーKなどが流通しないことで、それで資金を得ていた軍や工作機関は
大きな影響を受けるだろう」と話した。朝鮮総連については「警察からの干渉を恐れているが、
理由がないと法的措置は講じられないので、ただちに警察が動く可能性はゼロに近い」
との意見を述べた。(一部略)
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