06/10/16 21:43:38 0
教育再生会議という学校教育を見直すための組織が先日発足しました。
一般には「ゆとり教育」への批判があり、そうしたこれまでの教育方針を
経緯を含めて議論することになります。しかし、「ゆとり」を捨てて、今の
韓国やかつての日本のように激しい受験戦争を繰り広げる方がましだと
自信が持てる日本の父母はどれほどいるでしょうか。
(中略)
ふたを開けてみるとどうでしょう。ゆとりを与えられたのは子供達では
なく実は教師の方ではないでしょうか。膨大な国家予算を使いながらも、
公立学校は必要最低限の教育しかできなくなりました。普通の学力レベル
に達するためには塾に通わないといけない教育になってしまいました。
私立学校も教師達が生徒の塾通いを前提に授業を行います。
(中略)
ゆとりとは暇ではありません。子供達の一人ひとりの特徴を精査した
うえで、その子に合った誘導を行えば、勉強そのものが遊びになり、
忙しくてもゆとりがあるのです。
個々の子供の特徴と才能を精査して、それに合った誘導をしない限り、
教育は必ず間違った方向に走ってしまいます。ゆとり教育をやめても
それは単に一つの間違った方向からもう一つの間違った方向に変わる
だけかもしれません。(中略)
日本の教育の問題は10年前も今も同じです。それは才覚の異なる
子供達を同じ能力、同じレベルに引き上げるという前近代的な教育思想
があるからです。良い学校に行くことはつまり決まった「受験能力」をより
多く身につけることです。自立する能力、異なる環境に適用する能力、
そしてゼロベースでものを考える能力はほとんど未開発のまま、親達の
受験戦争に巻き込まれているのです。(中略)
「ゆとり教育」をやめる前に、これまではいったい誰にゆとりを与えてきたか
を厳しく問うべきです。そして子供達の個性と創造力を誘導し引き出す
ための教育は、子供達の心にゆとりを与えてこそできると思います。
(以下略、全文はソース元でご確認下さい)
ソース(NIKKEI IT・宋文洲氏) URLリンク(it.nikkei.co.jp)