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★安倍首相、官僚の天下り規制を緩和
安倍晋三首相は27日、官僚の出身官庁と密接な関係にある民間企業への天下りを
2年間禁止する現行の規制を撤廃し、代わりに天下り後の「口利き」に対する罰則を強化
する方針を固めた。29日の所信表明演説にこのような考えを盛り込み、来年の通常国会
に国家公務員法改正案など関連法案を提出する。有能な人材の官民交流を促す狙いから
だが、官僚の天下りには批判も強く、「2年間規制」撤廃に野党の反発は必至だ。
天下りの見直しは「霞が関改革」の一環で、公務員削減にもつながると期待されている。
改革案では、2年間規制の廃止に伴う事前チェック策として、国家公務員が在職中に密接
な関係にある企業に再就職を依頼することを禁止する。また、天下った公務員OBが
許認可や契約について出身官庁に働きかけることを禁ずるほか、現職公務員の側にも
OBから働きかけがあれば監察官に届け出る義務を負わせ、違反者には刑事罰を科す方針。
さらに、天下り先の情報を内閣府で一元化し、人事院の国家公務員倫理審査会の監視体制
を強化することも検討している。同時に随意契約を競争入札に切り替え、談合防止策も強化
する。
天下り規制改革の関連法案は、首相官邸の課長級以上を政治任用ポストに改め、民間人
も登用可能にするための関連法案と併せ、来年の通常国会で成立を図る。
しかし、防衛施設庁の官製談合事件では、2年間規制を逃れるため、組織ぐるみで規制の
及ばない財団法人を「待機所」としていたことが明らかになった。このため、民主党は天下り
規制期間を5年に延長した上で厳罰化すべきとの立場を打ち出している。
政府は「監視強化の方が重要だ」としているが、民主党は「官庁が組織的に天下りを斡旋
(あつせん)する仕組みを変える前に『2年間』を撤廃したら不正が多発する」(中堅)と批判
している。(>>2以降に解説)
産経新聞
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