06/10/01 13:21:02 jbc3WAlR0
>>366
おっしゃる通りメディアの暴走は目に余るな。最近の民放の報道番組は、永山判決と
それ以降の判例について被害者の視点からの解説に終始し、この判決がいかに冤
罪抑止の観点から画期的なものであるか、解説しているところを見たことがない。
>>374
仮に事実誤認に基づく冤罪が明らかになった場合に原状回復の余地のある一般の
罪状については、罪刑均衡の原則と犯罪抑止力の観点から慎重に刑量が定められ
るべきだと思うが、不可逆刑である死刑の可否をその観点で判定することには賛
成できんな。死刑とそれ以外の罪刑の間には致命的な断絶があるからな。
俺は死刑廃止論者の一人だが論点はただ一つ。冤罪による死刑を完全に防ぐ方策
が理論上死刑制度の撤廃以外に存在しないから。「先進国だから…、野蛮だから…、
犯罪者の人権が…」といったメディアに頻出する人権派の言葉には一切共感しない上、
死刑制度が存続する現状での杉浦法相の行動は職務放棄として非難されるべきだ
と考え、死を以って償うべき罪があるという意見に諸手を上げて賛同し、仮に俺
の子供が強姦の上殺された場合間違いなく犯人を生かしておくことを許容できな
いが、それでもやはり冤罪の可能性を含む不可逆刑を容認することはできないの
で、俺は死刑制度には反対せざるおえないのよ。
敢えて突き放した言い方をすれば、自身が冤罪による不可逆刑に処される可能性
をゼロとすることと引き換えに、自身が死刑を求める権利を放棄したと考えても
らえればいい。もちろん冤罪の可能性を甘受すべきリスクと考え社会秩序や被害
者感情を上位とする立場が存在することは理解しているが、俺は我が身可愛さ故
に自身の冤罪死を賭けてまで社会秩序や他者の感情を尊重することは出来ないわ
けだ。