06/10/01 02:18:23 3XYaVBWw0
>>774
結構核心ついてるよね。
経営側のここ20年来の懸案事項は
「著しい勃興が予期されるアジア諸国に対抗するために、コアな技術開発能力を育成するとともに、
生産における終身雇用・年功序列を解除してコスト上昇を抑える」なわけ。
…まあ最大の障害は労組だわな。
偽装請負初期(80年代後期~90年代中期)
当初労組側は「スト対策では?」と猛反発する。
しかし、90年のバブル崩壊→長期不況の到来とともに生産調整を余儀なくされると
「定常的な需要が見込めない以上、生産拠点の維持(労組側にとっては雇用確保)のためには安価な臨時労働者が必要」との
経営側の説明に妥協する。
偽装請負中期(90年代中期~00年代前期)
先の見えない長期不況で労使間における「経営>労組」の力関係が長期化。
「コスト圧縮のために定期採用を抑える」との経営側の姿勢にも、労組側が反発した痕跡はなし(とにかく既得権の維持に必死)。
この結果、経営・労組・請負…さらには政府の四者蜜月状態が出現。
偽装請負後期(00年代前期~現在)
景気回復にメドがついたために労使間の緊張状態が復活するものの、
定期採用を長期間渋った結果、労組の力は大きく低下。
一方政府は景気回復を踏まえ、「このままでは将来大きな社会問題になる」として
これまで看過してきた偽装請負問題に着手。
経営側は団塊世代の退職を待って本格リストラの着手へ。
まあ合法的な派遣→直接雇用のスライドによって、一番ワリを食うのは現労組(メーカー正社員)だろうな。
そんなことになれば待遇の悪化は免れないし。
連合の動きがいまいち悪いのは、「偽装請負が消滅すると自分達がコスト圧縮の矢面に立たされる」って解ってるからでしょ。
まあこれまでそれを代替してきたのが偽装請負社員だったわけだしね。自業自得。