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須賀川市の市立第一中学校で03年、当時中学1年生だった女子生徒が柔道部の練習中
に頭を打ち、いまも意識不明となっている事故で、女子生徒や両親を応援しようと、匿名
の支援者たちが動き出した。新聞やワイドショーの報道を受け、約2週間前からインター
ネットの掲示板で、折り鶴や寄付を贈って女子生徒を応援しようというやりとりが交わされ
始めたのだ。
支援のきっかけは、インターネット上で多様なテーマに沿った掲示板を集めているサイト
「2ちゃんねる」。8月末、ニュース速報を伝える掲示板に、女子生徒の両親が、学校側が
安全への配慮を怠ったなどとして、市などを相手取って介護費などを求める訴訟を起こした
、という情報が載った。
事故後、両親が独自に行った聞き取り調査では、女子生徒は部活の先輩である当時13歳
の少年(16)に、何度も頭から投げ下ろされたと話す生徒が複数いた。「乱取り」練習中
に突然倒れたという学校側の事故報告書とはかけ離れた内容だったと、報道された。
「この事件はあまりにもひどい」―。今月上旬から「2ちゃんねる」のサイト内に、専用の
掲示板が複数できた。事件に関する過去の新聞記事、須賀川市議会の議事録などを
見つけた人たちが、次々と載せた。事件への怒りは、次第に女子生徒を支援したいという
動きになっていった。
「快復を祈ってそれぞれが千羽鶴を折って贈ろう」「介護費がかさむだろうから、現金を
寄付したい」「女子生徒の両親に口座を開設してもらい、各自が寄付を振り込んだらどう
だろうか」―。さまざまな支援策がネット上で議論された。
行動を起こした人もいる。愛知県に住む女性は、応援のメッセージを書いたカードをつくった。
掲示板の中から「小さいことでもいいから何かしようぜ」「女の子がびっくりして目を覚ます
くらい鶴折るよ!」など、匿名の支援者たちの気持ちが伝わると思う部分を抜粋し、カード
に添えた。思い立ってすぐ新幹線の切符を買い、朝日新聞福島総局を訪れ、カードととも
に両親にあてた手紙を託した。 (>>2以降に続く)
朝日:URLリンク(mytown.asahi.com)