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・任天堂が14日発表した家庭用次世代ゲーム機「Wii(ウィー)」は、初心者でも気軽に
楽しめるように随所に工夫を凝らしたのが特徴だ。据え置き型ゲーム機で従来、
主流だった高機能路線とは一線を画した。11月に先行発売するソニー・コンピュータ
エンタテインメント(SCE)の「プレイステーション(PS)3」は、最先端の次世代DVD
「ブルーレイ・ディスク(BD)」の再生機能も搭載し、高機能路線を極める。戦略の
違いが際立つだけに、年末商戦でどちらに軍配が上がるのか注目だ。
任天堂の岩田聡社長は同日の会見で、「どうすればゲームに関心のない人に使って
もらえるか配慮した」と語った。価格を2万5000円に抑え、インターネットに接続して
最新の天気情報やニュースを見られる機能も付けた。Wiiを使うきっかけを増やすためだ。
過去の人気ゲームを利用できる仕組みにしたのも、かつてのゲームファンに、戻って
きてもらうのが狙い。携帯型ゲーム機「DS」の大ヒットソフトで、大人のゲーム初心者を
呼び込んだといわれる脳トレーニングのソフトもWii用に制作する予定で、初心者
取り込みを徹底する。
対するPS3は、超高速の演算処理速度を誇り、映像は実写並みの高画質。BD規格の
映画や音楽ソフトの再生など、多様な楽しみができる。ただ、BDの部品不良によって
PS3は量産が遅れ、発売当初の出荷台数が国内10万台と、PS2の発売3日間の約100万台を
大幅に下回る。
ゲーム専門誌出版社「エンターブレイン」の浜村弘一社長は「Wiiが友達とワイワイ飲む
ビールなら、PS3は夜一人で飲む高級ブランデー。今年の年末商戦は価格と出荷台数
からWiiが上回るだろうが、PS3は約10年間は売れるだろうから5~10年後の評価は
語れない」と話している。
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