06/09/15 19:12:29 ypvBvC0x0
クジラなんてゲテモノは、日本人の伝統的大衆食のメニューに
なんか入ってなかった。むしろ、牛肉や豚肉の方が一般大衆に
とってなじみの古いものであった事実を知らなければならない。
クジラが一般大衆に大量消費されるようになったのは、
戦後の一時期の出来事にすぎない。この事実を大部分の日本人は
あえて無視してきたように思う。意図的にこの事実を無視してきたのは、
捕鯨産業がかつての花形産業であり、捕鯨関連産業でたくさんの
人々が生活してきたからだ。
捕鯨産業にとっては、捕鯨が制限されたり禁止されては困るので
国民あげて捕鯨産業保護を訴える必要があった。クジラ食に関する
歴史捏造に背景には、このような歴史的背景があることに注意が向けられ
なければならない。
捕鯨が国粋主義に結び付けられる背景には、捕鯨産業がかつての
日本の国策産業であった歴史と密接な関係がある。国粋主義に手放しに
大部分の日本人が飛びついたのは、巨大な捕鯨産業が沈没すれば、
資本のみならずそこで働く労働者やその家族、関連産業までも大打撃を
受ける可能性があったから。
しかし、現状ではすでに捕鯨産業は滅び去り、ただ形骸だけの国粋主義的な
スローガンだけがむなしく響いているだけである。現在、捕鯨問題は単なる
国粋主義者のオモチャになっているにすぎない。だからこそ、かつてあれほど
反反捕鯨の報道を繰り返した朝日新聞まで方向転換ともとれる報道をする
ようになった。時代の流れをつくづく感じざるをえない。