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★メンズウェアの胸元 ワンポイントおしゃれに復活
・メンズウエアの胸元に、ワンポイントマークが復活している。かつては中年男性のゴルフ用
ポロシャツに、必ずついていた傘や熊などのマーク。それが今、おしゃれな装飾としてさまざまな
形に進化している。パリ、ミラノの07年春夏メンズコレクションでも、主要ブランドは軒並み
ワッペンや刺繍によるマークを強調していた。
復活したワンポイントマークは、ブランドのロゴとは限らない。オリジナルのエンブレム(紋章)を
大きくスポーツシャツに刺繍したドルチェ&ガッバーナも、これがブランドの正式紋章というわけ
ではない。あくまでトレンドの「スポーツ気分」を、今風に表現しただけだ。あえて巨大化させた
マークには、ジョークのニュアンスも感じられるが、慣れてくると何も装飾のない服のほうが、
物足りなく思えてくる。
一方、ジャケットの胸にワッペンをつけ、「クラブブレザー」風に見せたのはエンポリオ・アルマーニ。
コレクションのテーマも「メンバーズクラブ」。限られた会員によるスポーツクラブでの装い、といった
上品さが漂う。
もともと胸にマークをつけるやり方は、60年代半ばから80年代半ばまでが全盛期。やはり
大きめのエンブレムを強調したバレンシアガのジャケットを見ても、当時長くメンズファッションの
主流を占めていた「アイビー」や「トラッド」を連想させる。
変わりダネは、ハワイをテーマに、ハイビスカスとモノグラムの花柄を合体させた、ルイ・ヴィトンの
男性用コサージュ。おさえておくべき流行を、誰よりも進化させた形で見せた。
それにしても、マークやエンブレムは本来、軍隊や国家、学校や会社など、何かに帰属することを
表す。今、若い女性には「愛されOL」系のモデル、エビちゃん(蛯原友里)が人気だが、これからは
男性にとっての理想像も「さわやか正社員」系になるのかもしれない。そういえば、自らの国家や
民族に固執する右翼系の若者が世界的に増えているという事実も、多少気になるところだが。(一部略)
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