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・ソニー・コンピュータエンタテインメントの「PS3」発売が11月11日に迫り、それに
前後し、任天堂がソニー追い落としに満を持して「Wii」を発売する。 ゲーム業界では
「次世代家庭用ゲーム戦争」が勃発し、年末商戦は大いに盛り上がると期待していたが
その雲行きが怪しくなってきた。「ニンテンドーDS」の人気の勢いが止まらないからだ。
「ゲームファンはゲーム機では、既にDSを選んでしまっているんです。それはゲーム
ソフトメーカーも認識していて、今、ここで新たな家庭用機のソフト作りに開発費や
人的資産を投入してもどうなのか、という慎重な見方がソフトメーカーに広がって
います」 ゲーム業界関係者は内情をこう打ち明けた。つまり、ユーザーもソフト
メーカーも、視線は新機種よりも「DS」に強く注がれているわけなのだ。
「DS」は06年7月末には発売後20ヶ月で国内実売数1,000万台を突破。これは「ゲーム
ボーイ・アドバンス」の30ヶ月、「PS2」の32ヶ月を大幅に上回る、国内ゲーム機史上の
最速記録だ。現在も品薄でなかなか手に入らないのが実情だ。
ソフトの売れ行きも凄い。数年前まではミリオンヒットが出ないことを理由にゲーム
業界の凋落が指摘されてきたが、トリプルミリオンまで出ているのだ。
人気沸騰の理由を任天堂広報は、「2つの画面とタッチペンを使うという、今までに無かった
斬新な遊び方と、誰でも楽しめる分かりやすく楽しいゲームソフトの提供がゲーム
ユーザーの心をつかんだ」と説明する。特に、これまでゲームとは無縁だった女性や
中高年層さえ買い求めているのだ。97年をピークに下がり続けてきたゲームソフト市場
だが、DSの登場でメーカー各社の業績が回復している。業界には久しぶりの明るい話題だ。
そうした中で「PS3」と「Wii」の発売が重なる。DSにとっては逆風とも思えるが、任天堂
広報は、「今後はWiiとDSを連動させたゲームなどを積極的に展開していく予定です」と
話す。「Wii」発売で相乗効果が生まれ、ますますDS人気が高まることも十分考えられるのだ。
(一部略)
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