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40年前,ロシアの科学者ベセラゴ(Victor Veselago)は
光学の世界を根底から覆す物質を考えついた。
これまで知られている物質は,光の折れ曲がり具合はさまざまだが,
屈折率はいずれも正の値をとる。ところがベセラゴは,
これまで知られていない奇妙な光の折れ曲がり方を示す「負の屈折率を持つ物質」が
どこかに埋もれていると考えた。
例えば屈折率が負の液体中では光が“逆戻り”したり,
鉛筆を半分浸すと,浸したはずの鉛筆の先が液体表面から
空気中に飛び出してくるように見るはずだ。
彼は数年がかりで探索したが,そんな物質はどこにもなく,
彼の予想はいつしか忘れ去られた。
しかし,最近の科学技術の進歩でベセラゴが夢見た物質の話が息を吹き返した。
それはある特定の組成を持つ化学物質の塊ではない。微細な構造体を組み合わせた
人工の疑似物質「メタマテリアル」だ。メタマテリアルの微細構造は自由に設計できるので,
原子や分子にはない特性を持たせられ,
普通の物質が持ち得ない電磁気的特性を実現できる可能性がある。
(>>2以降に続く)
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■日経サイエンス
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