06/09/01 12:09:34 0
信頼しあっていると思っていた児童に、教室でいきなりカバンを投げつけられた。
その時は「自分だから思いをぶつけてくれたのか」と納得したが、その信頼への自信も揺らぎ
始めている。
学力向上が求められ、その結果が教員の評価にもつながる。「子供と勉強以外の話をすると、
職員室で浮いてしまう」とベテラン教諭。「教師と子供が信頼し合えない中で『荒れ』は静かに
進行し、突然爆発する。理由の把握は困難」
ある区立小の養護教諭は、保健室に駆け込む子供と接する中で「担任との関係がこじれたの
をきっかけに荒れるケースが多い」と気づいた。先生にしかられただけで「あの先生がいるから
学校に行きたくない」と言う。注意される様子を見たほかの子供が呼応し、集団化していくことも
ある。
「教員としての経験の長短は関係ない。一人ひとりと我慢強く向き合わないと、本当の原因は
みえてきません」と語る。
荒れる子供の傾向について、大東文化大の村山士郎教授(教育学)は「最近は欲望や抑圧感
を発散するというより、心にため込んだ結果であることが多い」と話す。
「家庭でも学校でも競争に追われ、『やっていられない』という思いがある。暴力をふるうことで
周囲から隔離されることを望んでいる」とも分析。「テストの点数など、結果からしか子供や先生
を評価しない仕組みが問題。普段の取り組み方や生活態度など、子供中心の視点を学校に
取り戻すことがまずは必要ではないか」という。