06/08/24 18:26:35 0
◆唾棄すべき安っぽい議論
8月20日の米紙ワシントン・ポストに保守派の論客として知られるジョージ・ウイル氏が
論説を掲げ、安倍晋三氏は新総理となったら靖国に参拝すべからずと論じている。
その理由として挙げているのは、単に日中関係が悪いから修復する必要があるということ
だけであり、米国の世界戦略にとってどうのこうのという論点は全くない。むしろ、全体の
書きぶりは、歴史家ウイル氏らしく、中立的、思索的であり、日本に対する非難のトーンは
ない。
ただ、他のすべての個所はユーモアと余裕をもって書いているのに、一カ所だけ文勢が
激しいのは、遊就館の展示についての次の部分である。「遊就館の展示によれば、『大東亜
戦争』は、ニューディール政策が大不況を駆除できなかったので、資源の乏しい日本を
禁輸で戦争に追い込むという、ルーズベルト大統領の唯一の選択肢として起こされたもの
であり、その結果、アメリカ経済は完全に回復した、と言う。これは唾棄(だき)すべき安っ
ぽい(あるいは、虚飾に満ちた、不誠実な)議論であり、アメリカ人の中で、アンチ・ルーズ
ベルトの少数ながら声ばかりは大きい連中が同じようなことを言っていた」
ウイル氏は引用され得る少数論の存在もちゃんと示しながら、この論に対する侮蔑の
態度を明らかにしている。そして更に「小泉氏も安倍氏も、靖国参拝の際、遊就館には
行っていない」と公平に付記している。
全体の論旨には賛同できない点はある。というよりも、彼は私の尊敬する歴史家であるが
、現実に動いている国際情勢については事実の誤認がある。
◆知のモラル上許せぬ展示
2005年4月に中国で起きた反日デモは靖国とは何の関係もない。日本の安保理常任
理事国入り反対は、官製デモの目的であり、靖国参拝の結果ではない。
昨年10月の小泉総理参拝の前に、私は、反日デモは警察の厳戒態勢内の少数の抗議
運動以外は有り得ないとして、総理の参拝を支持したが、現にデモはなかった。8月15日
の参拝後もそうだった。 (一部略。なお、>>2-3あたりに続く)
産経「正論」:URLリンク(www.sankei.co.jp)
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