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・小泉首相の靖国神社参拝を批判していた政治家の実家が炎上した。政治テロであるのか
どうか。もし、そうなら許されないことだ。自由な言論が封殺される世の中にしてはいけない。
事件があったのは終戦記念日の夕刻、加藤氏はこの日に強行された小泉首相の靖国参拝を
批判する発言を、テレビなどで繰り返していた。加藤氏の言動を敵視する勢力があったことは
間違いないだろう。政治的テロであったのなら、見過ごすわけにはいかない。
公安当局は、こういう疑いのある事件をこそ、丹念に全力で捜査し、背後関係も公にして、
再発防止を徹底しなくてはならない。
靖国問題に絡むと推測されるテロ行為は、今年七月に日経新聞東京本社に火炎瓶のような
ものが投げつけられたほか、昨年と今年、小林陽太郎富士ゼロックス会長宅に銃弾が郵送
されたり、火炎瓶が置かれるなどしている。日経の事件は昭和天皇発言メモのスクープ、
小林氏の件では首相の靖国参拝に自重を求めた発言との関係が取りざたされた。
今回被害に遭った加藤氏によると発言がメディアで伝えられるたび、地元事務所などに脅しの
電話が入っていたという。そして「世の中が変だと思う。自由に政治家が物を言えなくなったら、
気をつけなければいけない」と語っている。
首相の参拝に異論のある自民党議員の中にも、表立って口を開きにくい状況を嘆く人がいる。
中国や韓国との関係改善を期待する経済界でも同様の雰囲気があると聞く。
立場や主張はどうあれ、自由な発言が許されなければ民主社会とは言えない。「敵か味方か」
で短絡に他者を分かつ風潮が世の中をささくれ立たせる時代である。寛容な社会を守るには
不断の努力が欠かせない。
戦前の息苦しい時代を知る世代が去りつつある。若い人たちに、ぜひ当時の歴史勉強を、と
勧める。読書には格好の夏休みでもあるから。(一部略)
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
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