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★ギャンブル性が高すぎて客が半減した パチンコ30兆円の行方
・パチンコに行っても、お金を使わされるばかりで楽しさがわからない―。パチンコで
遊ぶ人が往時の半分近くに減り、業界側が危機感を深めている。規制の変更も手伝って
一部のホールは「遊べるパチンコ」の復活をめざして動き始めた。しかし、ギャンブル性を
売り物にしてきただけに方向転換は簡単ではない。本当に大衆の娯楽になることはできるのか。
社会経済生産性本部の「レジャー白書」によると、90年代前半に3000万人のパチンコの
「参加人口」は04年度には1790万人と、半分近くに減った。
この間にパチンコ・パチスロは、当たる時には何十万円分も出るような射幸性が高い機械が
もてはやされ、短時間に何万円も使ってしまう遊びになった。客が減ってもホールの売上高が
年間30兆円前後を維持してきたのは、射幸性を高め1人当たりの売上高を増やしてきた結果だ。
アンケートでもパチンコを「よくする」人は0・9%で、最近もしている人は8%にとどまる。
「パチンコで離婚してしまった親類がいる」(東京、25歳女性)という声もあった。玉屋の
岩見吉朗社長は「射幸性の高さについてこられないユーザーを無視して市場が『砂漠化』した。
気軽に遊びたい『ライトユーザー』を呼び戻す『緑化事業』は時間も費用もかかりますが、
必要だと考えています」と話す。
パチンコ業界は風俗営業法の規制を受ける。所管する警察庁は04年7月にパチンコ・
パチスロ機の規則を変え、射幸性を抑える方針を打ち出した。パチンコホールは3年間の
経過措置の後、来年夏までに射幸性に頼らない経営への転換が求められている。
警察庁生活環境課の井口斉課長は「パチンコは射幸性が高くなりすぎていた。サラ金から
借金をしてまでのめり込み、生活破綻(はたん)にいたるばかりか、犯罪に走るケースも
あると聞く。そこで現在、本来の大衆娯楽に戻す取り組みを進めている」と説明する。(抜粋)
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