06/03/27 17:46:10 0
・なぜ自由に恋愛できなくなってしまったのか。東大非常勤講師の小谷野敦さんに、その
理由と対策を聞いた。
■「恋愛は誰にでもできる」という幻想を捨てよ、と複数の著書で書いています。
小谷野 人間には遺伝や環境によって形成された、能力の差があります。だから努力した
からといって、誰もが東大に入れるわけではないし、マラソン選手になれるわけでもない。
これと同じように、いくら努力しても恋愛ができない人はできない。
他人と意志疎通を図るために、言葉をしゃべったり文字を書くことは大抵の人ができます。
けれど恋愛にはもう少し高度なテクニックが必要。
そもそも「全員が恋愛をする」という考えが広まったのは近代に入ってからのこと。徳川時代には
恋愛なんてしない人の方が多かったんですから。
よく雑誌に書いてある「こうすればモテる」という記事はみんなウソだということを、もっと多くの人が
知るべきです。お金儲けのために幻想を与えているにすぎません。
ある大学で話をした際「テレビドラマなど見て、大学では楽しい恋愛ができると思っているかも
しれないが、それは幻想。できない人は本当にできない」と言いました。すると、私の話を熱心に
聞いていたあまり美人ではない女子学生が悲しそうに下を向いてしまった。皆、現実を知らされていない。
■今後、恋愛はどうなっていくと考えていますか。
小谷野 寿命が伸びて、人生70年、80年時代になっているので、終身結婚制度は崩壊すると
思います。「一生、1人だけを好きでい続ける」なんて無理でしょう。もてる人は何度も結婚する
もてない男女はますます苦境に立たされるようになるはずです。
今、社会全体に自由競争が広がっています。大学も銀行もメーカーもつぶれる危機に瀕して
いて、現につぶれたところもある。恋愛も、これまでの「結婚」に保護された制度から自由競争に
移行せざるを得ない。(一部略。>>2-10につづく)