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・手作りかばんで人気の「一澤帆布工業」(京都市東山区)が、お家騒動で揺れている。
平成13年3月、一澤信夫会長の死去に伴う遺産相続がきっかけだった。
会長には、早世した二男を除き、元大手銀行員の長男、信太郎氏(60)▽社長の三男、
信三郎氏(56)▽数年前まで同社を手伝っていた四男、喜久夫氏(54)の3人の子供が
おり、それぞれ遺産を相続することになった。
関係者によると、会長の四十九日明けに、会長が平成9年12月12日付で書いたとする
遺言書を、預かっていた同社顧問弁護士が信三郎氏に渡した。
内容は、同社の発行済み株式(10万株)のうち、保有分約6万2000株を信三郎氏とその
妻、喜久夫氏の3人が相続。預金と有価証券などは、信太郎氏と喜久夫氏が引き継ぐと
書かれていた。社長の信三郎氏はもともと、同社の株式を約3万株所有しており、妻と
あわせれば、同社株式の過半数を占有できる予定だった。
ところが、その直後、信太郎氏が12年3月9日付で会長が書いたとする遺言書の存在を
明らかにした。信三郎氏側の遺言書とほぼ正反対の中身だった。
信太郎氏側の遺言書に対し、信三郎氏は13年9月、京都地裁に無効確認を求めて提訴。
遺言書の押印が「一澤」ではなく、「一沢」となっているなど不審点が多いと指摘し、「日付の
新しい方が正当な遺言書」として昨年12月、最高裁で敗訴が確定した。
この結果、会長の保有株式は信太郎、喜久夫両氏が相続することになり、2人で発行済み
株式の過半数を占めることになった。
このため、両氏は経営参画を求めたが、信三郎氏が拒否したとして、今月16日、京都市内の
ホテルで臨時株主総会を招集、信三郎氏らの役員解任を決議。新たに両氏が取締役に就任した。
一方の信三郎氏は、臨時株主総会の開催は無効として、大阪高裁に抗告している。
信三郎氏によると、遺言書訴訟で敗訴後、従業員68人のうち、67人が信三郎氏を支持
する旨の陳述書を京都地裁に提出。信三郎氏が同社を去り、新たに信太郎氏が経営権を
持った場合は「会社を辞める」などとしており、人気かばんの製造に支障が出る恐れも出ている。(一部略)
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