05/11/29 23:11:39 gieqa1Tc0
しかし、旧宮家の復活・養子ということに、現実問題として向き合ったときに、筆者には、非常に大きな壁があるように感じる。
男系維持論というのは、具体的な存在としての皇室よりも、抽象的な存在としての皇室を重視する考え方であろう。
したがって、本当にこの考え方に信念を有している論者であれば、旧宮家の個人的属性については、あまり気にしなくて済むのであろう。
しかし、一般の者はどうか。
小堀桂一郎氏などは、特別立法による旧宮家の皇籍復帰を訴えているようだが、そのような法律ができたとして、復帰に応じられる方もおられるかもしれないし、応じられない方もおられるかもしれない。
旧宮家の側の対応の違いにより、そこに個人的属性が顔を出すことが考えられる。
また、メディアによって、今までのお過ごし方というものがクローズアップされることは避けられないと思うが、その際、どうしても、ふさわしい方とふさわしくない方との違いが出てきてしまうのではないか。
それも、皇室という御存在が、皇室の側で自立的に存在しうる時代で在れば大きな問題にならなかったかもしれないが、現在は、国家の予算で生活をしなければならないというお立場である。
筆者としては、このようなお立場について、そもそもの問題意識を有しているのだが、現実はこのとおりで、嫌な言い方をすれば、「国民の税金で養われているのに」というような追求にも耐えられる存在でなければならない。
皇室という御存在については、歴史・伝統ということもあるが、国民の支持という、比較的新しい要素も、すでに無視し得ない程に大きくなってしまっているのである。