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大阪府住宅供給公社は2日、同府堺市新金岡町4丁の「公社金岡東H団地」(10階建て)
で、全80戸のベランダ側壁面にエアコン用のホースを通す穴(直径75ミリ)を1カ所ずつ
開ける工事中、柱・はり部分の鉄筋計140カ所を切断するミスがあったと発表した。同団
地のベランダ側は、穴の貫通工事が本来できない構造だった。「切断で建物強度が相当
程度低下している」と専門家から指摘され、公社は入居継続は困難と判断。入居している
全78世帯174人に対し、周辺の公社住宅の空き家に移転するよう理解を求める。慰謝料
支払いも検討する。
同団地は70年に建設され、築35年。ベランダ側の柱・はり部分には鉄筋が張り巡らされ
ているため、新たな穴は開けられなかった。しかし、エアコン用の穴を1カ所追加する工事
の設計を請け負った大阪市北区のコンサルタント会社が、これをチェックしないままだった。
鉄筋が通っていない「壁」と勘違いして穴を開ける場所を決め、この設計をもとに、堺市の
施工業者が今年9月16日に工事を始めていた。
設計図の提出を受けていた公社も、建設時の建物図面と照会せずにゴーサインを出して
いた。
同月27日に入居者から「鉄筋が切れているが大丈夫か」と指摘され、判明した。しかし
既に全体の半数以上の51戸で工事が終わり、うち49戸で鉄筋が切断され、柱部分35カ所、
はり部分105カ所に上っていた。
公社は1日に住民に説明、3日に住民に謝罪する。建物は老朽化が進んでおり、補修でき
なければ建て替えも検討する。
▽田添寿昭・同公社常務理事の話 チェックが働かず、申し訳ない。引っ越し費用は公社が
負担し、誠心誠意対応する。
毎日新聞
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)
画像:内部の鉄筋を切断して開けられたエアコン用ホースの穴
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