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★公約越え岡田氏賭け 反転攻勢か勇み足か
民主党の岡田克也代表が衆院選の争点の郵政や消費税をめぐり、マニフェスト（政権
公約）より踏み込んだ発言を連発している。独断の公約乱発は党内の反発を買う危険が
ある。しかし、与党に押され気味の情勢を逆転するには、危険を冒してでも方向性を明示
したほうがよいと判断したようだ。
・岡田氏は先月２８日の街頭演説で、郵便貯金と簡易保険について「将来は民営化か廃止
しかない」と明言。「あらゆる選択肢を検討する」としているマニフェストの枠を大きく踏み
越えた。
・今月１日の記者会見では、マニフェストに年金目的消費税の税率を明記していないことを
質問されると、「３％。これは代表である私の約束だ」と明言した。
民主党は郵政民営化について、与党から「公務員の票を失うのが怖いので、あいまいな
態度しか取れない」と攻撃されている。消費税についても年金目的消費税の税率を示さな
いのは無責任だと批判を浴びている。岡田氏はいずれの問題でも、党内の反発を恐れて
あいまいな態度を続けていれば、ますます有権者の支持を失うと判断して、方向性を明確
に示したとみられる。
・また、８月３１日のテレビ番組では、歳出削減に３年間専念することを前提に、年金以外
の財源確保のためにも消費税率アップを検討課題とする方針を表明した。マニフェストは
３年間、財政再建目的の増税はしない、としているだけ。岡田発言は、選挙戦の最中に
増税の可能性を認めた異例のものだ。
これらの発言に対し、与党側は「岡田氏はマニフェストと違うことを勝手に言っている。
民主党マニフェストは信用できない」（公明党の神崎武法代表）と反撃。苦境に立たされた
岡田氏の主張がブレ始めたと印象付ける作戦に出ている。踏み込み発言は、果たして反転
攻勢ののろしとなるか、単なる勇み足で終わるか－。
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