05/07/13 07:35:33 0
ロシアのガルージン駐日公使は、一九四五年の旧ソ連軍による北方領土占領について、
日本軍国主義の「侵略行為」の帰結であり、反省すべきは日本だとする内容の論文を
ロシア外交誌「メジドナロードナヤ・ジーズニ(国際生活)」最新号で発表した。
さらに同公使は、「日本の歴史認識の誤り」が、日露関係冷却化の原因であるとして、
責任を日本側に転嫁した。ロシア対日外交を担う現役外交官が、対日参戦は「正義の
戦いだった」とする旧ソ連史観に逆戻りし、日本の「誤った歴史観」を批判したことは、
北方領土返還を拒絶する露政権の強いこだわりを示した。同時に、日露に横たわる
歴史認識の深い溝も浮き彫りにした。
「解決策が見つからぬ露日」と題する論文(十二ページ)は、ロシアのラブロフ外相や
イワノフ安保会議書記らが編集陣に名を連ねる同誌六月号に掲載された。
同公使はその中で、北方領土問題の起源について、「第二次大戦中、日本がナチス・
ドイツの同盟国としてヒトラーの対ソ戦を支援したことを忘れてはならない」と言明した
うえで、「日本はアジアと太平洋地域での軍国主義的侵略行為をごまかそうとしている」
と非難した。さらに、「日ソ中立条約に反して参戦したとして、ソ連を侵略者に仕立て上げ、
罪のない被害者のように振る舞っている」と日本を批判。「日本の侵略政策に目をつむろう
とする人たちの正しくない見解だ」と述べ、ソ連が北方領土を不法に占拠したとする日本側
主張を切り捨てた。公使はまた、日本の小泉純一郎首相の昨年九月の北方領土海上視察など
「政治宣伝行為」を強めていることなど「ロシアへの圧力」が日露関係を冷却化させること
につながったとして、日本側の姿勢を非難した。
論文はこのほか、トヨタ自動車の進出など日露の経済や文化関係の進展を歓迎しながら、
平和条約締結に向けた「解決策は見つかっていない。多くの時間がかかる複雑なプロセスだ」
とのラブロフ外相の言葉で結んだ。さらに同誌は、歴史教科書や靖国神社など日本側が原因と
なった問題で日中関係が悪化しているという論文も掲載しており、中露両国の対日歴史観が
非常に近いことが理解できる内容となっている。
ソースは
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)