05/06/02 20:53:43 Za5Z+dyD
さらにアメリカは日本に追い打ちをかけるように「ハル・ノート」を
突きつけてきた。これはそれまでの日米交渉のプロセスを一切無視し、日本政府が呑めるわけがない
要求ばかりを書き連ねてきたものであって、実質的な最後通牒と言ってもいい。実際、後に東京裁判の
パル裁判官はアメリカの現代史家ノックを引用してハル・ノートのような覚書を突きつけられたら、
「モナコ王国やルクセンブルグ大公国でも、アメリカに対して戈をとって立ち上がったであろう」と
言っているが、まさにその通りである。(中略)
ところが、アメリカはシナ大陸に利権を求めたいが為に日本をいじめすぎた。排日移民法を作り、
後には石油を止めることもやった。また真珠湾には大艦隊を集結させた。これは息が止まる寸前
まで首を絞め、、かつ、ナイフをちらつかせて脅したのとまったく同じ事ではないか。
それは、いじめられた日本にも(中略)今にして思えばもっとうまくやる方法があったのかも知れない。
しかしそれにしてもこれは、過剰な日本叩きである。日本がナイフを持ち出したのも無理からぬ所があった。
このポイントを忘れては、戦前の日本がなぜあのような無謀な戦争に突入したかは、絶対に理解できない。
戦争は独りで起こせるものではないのだ。
日本の指導者が愚劣で、闇雲に戦争を始めたというのは、東京裁判史観である。最近出版されている、
「東京裁判却下・未提出辯護側資料」全8巻(国書刊行会1995年)を見れば、日本の首脳が日米開戦を避けようと
懸命の努力をしていた事に疑う余地はない。