06/11/30 07:55:37
米科学誌サイエンスは28日、論文の不正行為を防止するための改革方針を発表した。
社会的に注目される研究など不正が起きやすい分野の論文について、論文
に記載されていない実験データの提出も求めるなど、審査を厳格化する。昨
年発覚した韓国の研究チームによる不正を受けた対策で、科学者への信頼
を前提としてきた長年の審査姿勢を改め、不正の可能性に常に目を光らせる
態勢へと移行する。
同誌は、韓国の黄禹錫(ファン・ウソク)ソウル大元教授らによる「人クローン
胚(はい)からの胚性幹細胞(ES細胞)作製に世界で初めて成功した」との論
文がねつ造と判明した事件を受け、ライバルの英科学誌ネイチャーの編集者
も交えた委員会を設置。黄教授らの論文審査の過程を検証するとともに対策
を検討してきた。
委員会は、世界的に注目されるサイエンスへの掲載は「研究者の地位や名
声、研究費の獲得につながる」とし、今や同誌の存在自体が不正行為の誘因
となることを指摘。一部の論文審査を厳格化するほか、個々の研究者の役割
分担を細かく記述するなどの対策を勧告した。
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