06/11/10 10:10:27
ウニのゲノム(全遺伝情報)の解読を、欧米の研究チームが完了した。
遺伝子数はヒトとほぼ同じ2万3000個で、遺伝子の70%がヒトと共通していた。
研究チームは「遺伝子レベルでは、ハエや線虫に比べヒトに近い。
このデータは進化の解明につながる」と驚く。10日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。
解読によると、ゲノムの大きさを示す塩基数は8億1400万対でヒトの4分の1だった。
チンパンジーとヒトは99%の遺伝子が共通しているが、ハエとヒトは40%とされる。
また、今回の解読で、ウニは生まれながらに病原体を認識するよう働く
遺伝子をヒトの20倍多い200個以上持つことも判明。
研究チームのカナダ・トロント大の日比野拓研究員(医学生物物理学)は
「病原体の感染後に得る獲得免疫を持たないことを反映していると考えられる。
ヒトの感染防御の仕組み解明にも役立てたい」と話す。
ウニは、せきつい動物と共通する祖先から5億2000万年前に分かれたと推定されている。
生物の発生過程などを調べる実験によく利用される動物として重宝されている。
【田中泰義】
■ソース
MSN毎日インタラクティブ-毎日新聞 2006年11月10日 6時57分
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)