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日立製作所は6日、暗算や暗唱などによって生じる脳内の血液量の変化を電圧信号に変える
ことで、鉄道模型の電源スイッチの「オン」「オフ」を切り替える実験に成功した、と発表した。
将来的には、「こうしたい」と考えた際の血流変化を電気信号に置き換える技術の開発を目指し
ており、運動機能を失った難病患者が自立するための福祉機器開発につながるものとして期待される。
暗算や暗唱などを行うと、活発に働き、血流が増加するのは、額の裏側付近に位置する脳の
「前頭前野」と呼ばれる部分。同製作所基礎研究所の研究チームは、近赤外光を照射してこの
血液量変化をとらえる装置「光トポグラフィ」で、暗算などをした時の血液量の変化を把握し、
これを電圧信号に変換することで、鉄道模型の駆動、停止ができるかどうかに挑んだ。
その結果、暗算や暗唱を始めると、模型が動き始め、取りやめると、模型も停止することが、
複数の被験者を使った実験で確認された。
暗唱、暗算などの脳活動ごとに活動する脳内部位が微妙に異なるため、この違いを信号に
反映させることでより複雑な機械操作を目指すが、研究チームを率いる同製作所小泉英明・
フェローは「脳機能のリハビリを、結果を確認し、楽しみながらやることで効果の増大も期待できる。
5年以内に実用化できれば」としている。
読売新聞
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)
日立製作所プレスリリース
光トポグラフィを用いて脳活動に伴う脳内の血液量を測定し機器を操作する
ブレイン・マシン・インタフェースの原理実験に成功
URLリンク(www.hitachi.co.jp)