06/12/12 13:22:54
□ヤジに怒った主演歌手、ミラノ「スカラ座」を途中退場
【ローマ=松浦一樹】世界的に有名な名門オペラハウス、ミラノ・ス
カラ座で10日、公演中のベルディ作品「アイーダ」の主演男性歌手が
観客からヤジを飛ばされたことに憤り、本番中にもかかわらず、舞台を
退場していたことが分かった。
伊メディアが11日伝えた。
スカラ座で歌手が公演を途中で放り投げたのは初めてという。
今公演は、名演出家で知られるフランコ・ゼッフィレッリ氏が手がけ
たことから話題となっており、初日の7日には、プローディ伊首相やメ
ルケル独首相も鑑賞した。
しかし、2回目の公演で主人公アイーダの相手役を務めるフランスの
名テノール歌手ロベルト・アラーニャ氏が最初の独唱を終えると、観客
席から「恥を知れ」といったヤジが飛び始めた。これに対し、アラー
ニャ氏はこぶしを振り上げ、舞台袖に姿を消した。その後、すぐに登場
した代役の男性は衣装がないため、ジーパン姿で歌ったという。
アラーニャ氏は初日の公演後、地元紙との会見で「スカラ座で演じる
のは闘牛場に放り込まれるようなものだ」と、舞台に厳しい注文を付け
ることで知られるスカラ座の観客を批判していたため、ヤジはこの批判
への“返礼”とみられている。
スカラ座は、アラーニャ氏の途中退場について声明で「遺憾」を表
明、同氏の降板を決めた。
出典:2006年12月12日13時7分 読売新聞
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)