06/12/13 17:03:19
インドのシン首相が13~16日、公賓として初来日する。インド首相の来日は
2001年のバジパイ首相(当時)来日以来ほぼ5年ぶりだ。
15日に安倍晋三首相と日印首脳会談に臨むほか、天皇、皇后両陛下への
謁見(えっけん)、国会での演説も予定されている。日本政府は厚いもてなし
で迎えようとしている。
インドは中国と違い、民主主義、法の支配、言論の自由など、わが国と基本的
価値観を共有する国だ。経済発展が著しく、親日国でもある。中国の覇権的
拡大に対抗するためにも、インドとの幅広い関係強化は重要だ。
首脳会談では、経済連携協定(EPA)の来年初めからの交渉開始、航空定期便
の大幅増を中心とする航空協定の改正、首脳会談の毎年開催などで合意する
予定と伝えられる。
インドの国内総生産(GDP)はアジアでは日本、中国に次ぐ第3位で、2005年の
経済成長率は8・4%を記録した。日本とインドの貿易総額も2003年以来急拡大
しているものの2005年の実績は世界で20位内にも入らず、日中貿易(2位)に
比べ大きく立ち遅れている。
その意味で自由貿易協定(FTA)を柱とするEPAの意義は大きい。対印FTA交渉は、
東南アジア諸国連合(ASEAN)、中国、韓国、欧州連合(EU)などがすでに開始
したか開始で合意、先行している。
インド経済は、道路、港湾、鉄道などのインフラ整備の遅れ、貧困層対策など
課題が多い。日本の政府開発援助(ODA)の供与先は現在、インドが1位だが、
そのODAはより有効に活用すべきだろう。
ただ、楽観は禁物だ。中国やインドは冷戦終了後、旧来の枠を超え、多極的外交を
進めている。中国の胡錦濤国家主席は先月下旬、日印首脳会談前にインドを訪問、
パートナー関係確認、貿易拡大などで合意した。国境紛争も解決に向かっている。
米国も原子力協力などでインドへ急接近中だ。
日本は東アジア首脳会議にインド、豪州などを迎え入れた。価値観を共有する
日米豪印4カ国戦略対話の構想もある。今回の日印首脳会談をインドの重要性
を再認識する機会としたい。今年は中印友好年だったが、来年は日印交流年である。
ソース:産経
URLリンク(www.sankei.co.jp)
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