06/11/21 05:49:56
中国海軍が近く、ロシアの技術支援の元で航空母艦を建造する可能性が高まってきた。
軍事専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」は昨年12月、中国がウクライナから
購入した旧ロシア海軍の空母ワリヤーグの船体を中国海軍の正規船と同系色に塗り替え、
船体の改修作業が最終段階に入ったと報道。
また、同誌は、中国はワリヤーグの船体構造を詳しく調査すると同時にロシアから
空母建造に係わる専門家を招待して技術支援を受けていると報道。
これらの事実から判断して中国はワリヤーグを見本にして同じ形式の空母の
新規建造を計画しているのではないかと推測していた。
先月末には、中国がロシアから空母搭載用にスホーイ33(スホーイ27に空母発着用の
装備や構造上の強化を施したもの)、の購入契約を結んだことが報じられるなど、
中国が空母を中核とした本格的な近代海軍の整備に乗り出す可能性がより一層、
真実味を帯びてきた格好だ。
スホーイ33は、スホーイ27型戦闘機をワリヤーグと同系のクズネツォフに搭載するために
改造が施された機体となるために、スホーイ33に関しては改装中のワリヤーグに
搭載されるのではないかとみられている。
中国系の軍事技術専門誌「SinoDefence.com」によると今回のスホーイ33の購入予算は
約25億ドル(約2925億円)。2007~2008年を納品をメドに今回発注分を含めて最大50機の
スホーイ33の購入を計画しているとしている(クズネツォフにはスホーイ33を20機
搭載することができるために、50機は航空母艦約2隻分となる)。
ワリヤーグは1992年にウクライナから総額3000万ドル(2000万ドルが買い付け費用、
1000万ドルが香港までの輸送費用)で香港系の中国企業が購入。購入時の状態は
ほとんどスクラップ同然のものだった。その後、ワリヤーグの所有権は直ぐに
この香港系企業から中国政府に移された。
ワリヤーグの買い付けを行った香港系の企業は、買い付けに当たって洋上ホテルに
利用するとの考えを示していたが、この企業はそれまで観光事業などを行った経験は
まったくなく実際は中国政府のダミー会社だったのではないかとする見方も広がっている。
所有権が中国政府に移された後、ワリヤーグは2002年に中国の大連港に移送されて
改修工事が進めれていた。2005年5月以降は乾ドックに移されて作業が進めれらいることが
確認されている。
写真上は2005年頃に撮影されたワリヤーグの模様。
写真下は同系艦のロシア海軍の空母クズネツォフ。
クズネツォフ型空母は1番艦がクズネツォフ。2番艦がワリヤーグとなる。
クズネツォフに関しては尚、現役の空母してロシア海軍での任務についている。
ソース(Technobahn 軍事技術):
URLリンク(www.technobahn.com)
ワリヤーグ画像:
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クズネツォフ画像:
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