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■「在日」３・４世の国籍選択
特別永住者数減少に拍車 ０６年度版入管白書で明らかに
在日韓国・朝鮮人特別永住者の数が減少している。２００５年末現在で４４万７８０５人（特別永住者全体では
４５万１９０９人）。激減と言っていい。こうした減少は在日韓国・朝鮮人社会に対しさまざまな影響を及ぼしている。
２００６年版「出入国管理」（入管白書）は「今後もいわゆる在日３世・４世などの国籍選択をめぐる動向次第で、
特別永住者の総数はさらに下降する可能性も考えられる」と指摘して注目されている。入管白書が特別永住者数
の減少要因として「在日３世・４世」という用語を使い、国籍選択問題（日本国籍の取得）を前面に出したのは初めて
のことだ。（社会部・金総宰）
韓国・朝鮮籍の特別永住者数は２０００年末で５０万７４２９人を数えた。翌０１年末に５０万人を割り４９万５９８６人
となった。以後漸減している。（表参照）
０５年末の外国人登録者数のうち最も多いのは、在日韓国・朝鮮人を中心とする特別永住者で、４５万１９０９人。
全体の２２．５％を占めている。しかしこの数は０４年末と比べて１万３７１０人減少した数字だ。割合でいうと２．９％
の減だ。
◆３０代以下の人口
特別永住者の年齢別登録者数は公表されていないため、在日３世、４世の人口は正確に知ることができない。
０５年末現在で３０代以下の韓国・朝鮮人外国人登録者数は２７万４３７６人となっている。特別永住者数はこの
数字にふくまれるが、３世４世を現時点でおおよそ３０代以下とするなら、３世４世以下の特別永住者数は２０数万人
と推定される。
在日韓国・朝鮮人の日本国籍取得者数は１９５２年のサンフランシスコ講和条約の年以降２００４年末まで合計
２８万６０５４人にのぼるが、いまは年間１万人を超える。
年１万人を超える数で３世４世以下の世代が日本国籍を取得していけば、後継者難の在日韓国社会はさまざま
な難関に逢着する。影響は結婚問題に始まって各方面にあらわれている。
３世４世の進路選択とならんで「在日社会」の行方に関わる問題と言えるのが２０代以下の人口動態だ。年齢が
下がるほど人口が少なくなっているのだ。
◆特別永住者に含まれない国際結婚で生まれた子どもたち
国際結婚の増加は３世の国籍選択以上に重大な問題とされている。
在日韓国・朝鮮人の日本人との国際結婚は今、９割という高さを示している。３世４世の多くは国際結婚のなかで
生まれた子どもたちだと言っていいほどだ。
１９８５年に日本では改正国籍法が施行された。父か母のいずれかが日本人であれば子どもは日本国籍を継ぐ
ことができるようになった。ところが、父母の一方が日本国籍者であれば、子どもは韓国籍を留保しても重国籍者
として日本国籍をもつため、この子どもたちは外国人登録の対象外となる。そのため特別永住者数には含まれて
いない。
◆はたちの国籍選択
国際結婚のなかで生まれた子どもたちは２０歳から２２歳までに父母いずれかの国籍を選択する。
日本人の親の国籍を選ぶなら韓国系日本人、朝鮮系日本人としての道を選択することになり、韓国・朝鮮人の
親の国籍を選ぶなら在日韓国・朝鮮人３世４世として生きていくことになる。
１９８５年施行の改正国籍法は８５年以前生まれの国際結婚の中の子どもにも適用されている。このため在日
外国人の子どもの日本国籍化は広がる一方だ。
韓国・朝鮮人の日本人との国際結婚比率は一時５割といわれたが、瞬く間に８割を超え、現在は９割に達して
いると見積もられている。そのなかで生まれ、外国人登録に反映されない３世４世の子どもの数はすでに登録者数
を上回ると推定されている程だ。
人口減を背景として在日３世４世の日本国籍取得がすすめば、特別永住者中心の従来の「在日社会」は破綻の
危機に直面する。
ソース：統一日報
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