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[003/003] 2 - 衆 - 本会議 - 55号
昭和23年06月04日
○榊原亨君
…
さらに問題となりますのは朝鮮人患者のことであります。現在朝鮮人癩患者は、一療
養所に約四、五百名くらい收容せられておるのでございまするが、戰前朝鮮の小鹿島
にありました約六千名の癩病患者は、終戰と同時に日本人職員が引揚げたのを機会に、
全部これが脱出をはかりまして、この脱出いたしました六千名の癩患者の大部分は、
あらゆる手段を講じて、日本に向け多数密航してきたのであります。その一例を申し
ますると、兵庫縣の尼崎市におけるがごときものでありまして、これら朝鮮人患者は、
日本において一團を組織いたしまして、不良なる日本人または朝鮮人と共謀いたしま
して、いろいろ凶惡なる犯罪を犯しつつあるのであります。そして、彼らの一部が万
一警察に捕われましても、前に申し上げた通り、何ら処罰を受けることなく、そのま
ま癩療養所に再び收容され、彼らはますます増長いたしまして、療養所内の秩序を乱
し、勝手氣ままな生活をした後、折を見て再び三たび脱出するという順序を繰返して
おるのでございまして、療養所は、この種犯罪者の安全なる温床となつておるのであ
ります。これらの点につきましても何らか緊急の処置を講じなければ、單に一般社会
への癩病の傳染の危險があるばかりでなしに、社会の安寧秩序の上から申しましても、
実に重大なる事態に至ることを憂うるものであります。
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