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イザベラ・L・バード『朝鮮紀行―英国婦人の見た李朝末期』
狭量、千篇一律、自惚れ、横柄、肉体労働を蔑む間違った自尊心、
寛大な公共心や社会的信頼にとって有害な利己的個人主義、
二千年来の慣習や伝統に対する奴隷的な行為と思考、
狭い知的なものの見方、浅薄な道徳的感覚、
女性を本質的に蔑む評価などが朝鮮教育制度の産物と思われる。(2巻, 269頁)
要約して、以下のような意見を思い切って述べる事にする。
多くの人口を抱えている朝鮮の状況は、日本かロシアの孰れかの援助を
得て次第に改善されるよう運命付けられている。(2巻, 279頁)
朝鮮の大きくて普遍的な災難は大勢の強壮な男たちが、
少しましな暮らしをしている親類か友人に頼るか「たかり」に
耽る習慣である。それを恥としないし、非難する世論も無い。
少ないけれども一定の収入がある人は多くの親類、妻の親類、
大勢の友人、親類の友人たちを扶養しなくてはならない。
この事が、官職への殺到とその官職を売れ口のある必需品にしている訳を
一部説明している。(2巻, 351頁)
一八九七年の明確に逆行する動きにも拘わらず私は、
この国の人びとの将来に希望が無いとは決して思わない。
だが、次の二つの事が非常に重要である。
一、朝鮮は、内部からの改革が不可能なので、外部から改革されねばならない事。
二、君主の権力は、厳しくて永続的な憲法上の抑制の下に置かねばならない事。(2巻, 359頁)