06/09/28 13:19:10
日本から輸入した化粧品から、使用禁止の重金属が検出されたと中国当局が
指摘した「事件」の背景には、日本を標的とした、あからさまな意図が見て取れる。
日本が食品の残留農薬に対する規制を強化した結果、中国の農産品輸出が
激減していることへの報復措置であるのは明らかだろう。
中国側は日本政府に対し、中国内の「優良事業者」に対する検査方法の緩和
措置や検査項目の削減などを求めているとされる。中国の農産物の対日輸出は
二〇〇五年で約九千億円に上り、中国の輸出事業者は約六千社に及んでいる。
緩和措置をめぐる交渉に日本が応じなければ、日本製品への嫌がらせがエスカ
レートする可能性もあろうが、残留農薬規制の新制度を骨抜きにし、消費者利益
を損なうような事態は絶対に避けるべきだ。
日本から輸入された化粧品から見つかったのは、クロムやネジウムなどの重金属
で、ファンデーションなどにごく微量が含まれていたとされる。この問題で、中国の
「消費者」十数人が化粧品会社の親会社の上海支社に押しかけ、支社入り口の
ガラスドアを破壊する騒ぎも起きた。
会社側は「クロムなどは原材料に使っておらず、日本の安全基準を満たしている」
と反論しており、この化粧品の成分分析をした台湾やシンガポールの行政当局は
「検出された微量の重金属は自然界に存在するもので、安全に問題はない」との
検査結果を発表している。
中国では化粧品のほか、日本産の冷凍サンマやスルメイカ、みそ、食用油などから
基準値を超える鉛、カドミウム、ヒ素などの有害物質が検出されたとして、これらの
食品を輸入禁止にしている。諸外国から食品などの安全対策が遅れていると批判
されている中国で、品質に定評のある日本製品がやり玉に上がるのは、不可解と
いうほかない。
日本で今年五月からスタートした「ポジティブリスト制度」は、国内外で使われる
農薬すべてを対象に、残留基準を設けた制度であり、特定の国や地域を狙い撃ち
にしたものではない。中国の消費者がそれほど食品の安全性に関心があるという
のなら、中国政府は日本と同じ制度の導入を検討したらどうか。
ソース:北國新聞
URLリンク(www.hokkoku.co.jp)
関連スレ
【サーチナ】 中国消費市場には「曇りのない眼」で臨め~中国の品質基準は日本に比べれば甘いという思い込み見直すべき [09/27]
スレリンク(news4plus板)
【中国】カルフール、すし販売を停止 基準値上回る菌を検出〔09/24〕
スレリンク(news4plus板)
【中国情報局/日中】日本製の化粧品に禁止物質検出か、日本側は反論(広東)[09/15]
スレリンク(news4plus板)