06/09/06 13:52:59
西大門刑務所歴史館で志位委員長語る 韓国マスコミとの一問一答
志位委員長は五日午後、ソウル市内の西大門刑務所歴史館を見学後、
韓国マスコミのインタビューに応じました。その一問一答はつぎの通りです。
―歴史館をご覧になった感想はいかがですか。
志位委員長 日本帝国主義による苛烈(かれつ)な植民地支配の暴虐非道な実態を痛感しました。
同時に、それに勇気をもって立ち向かった朝鮮の愛国者たち、そのたたかいの力強さということを感じました。
●朝鮮の“歴史的同志”への敬意と追悼の気持ちで
―訪韓したら、ここに来ようと思った理由は何ですか。
志位 私にとって今回が初めての訪韓ですが、この場所にまず足を運ぼうと考えた理由は二つあります。
一つは、日本帝国主義の植民地支配の野蛮な弾圧、拷問、処刑、
それに抗してたたかい抜いた朝鮮の愛国者に心からの敬意と追悼の気持ちを表すためです。
私たち日本共産党は、一九二二年に党を創立しましたが、党をつくった当初から朝鮮の愛国者とともに植民地支配に反対をつらぬき、
朝鮮独立のたたかいに連帯してたたかった歴史をもっていることを誇りにしています。そういう党を代表して、
私は、この場で、私たちのいわば“歴史的同志”に対して敬意と追悼の気持ちをのべたいと思います。
●21世紀の日韓両国民のほんとうの友好を願って
志位 同時に、二十一世紀の日韓両国民の本当の友好を願って、この場にきました。
日本にとっては、これは恥ずべき過去ですが、誤った過去に正面から向かい合ってこそ、
アジアに本当の友人を得ることができると私は信じております。日本国民がこの歴史を直視して、
これに正面から向かい合って、アジアの人たちとほんとうに心が通じ合う友人になっていく、そのことを願ってきました。
私は、さきほど館長さんから、毎年、西大門刑務所歴史館に多くの日本人が訪れていると聞きましたけれども、
ソウル、韓国を訪問する日本人は、だれでもこの歴史館を訪れることが必要だと訴えたいと思います。
ここには、日本国民と韓国国民が共通の認識にすべき歴史の重い事実があります。
それをしっかり共有してこそ、二十一世紀に、この地域の平和と安定は築けると、そう思ってまいりました。
●日本の首相の靖国参拝問題について
―過去を直視したうえでの未来志向というお考えを述べられたと思いますが、日本の外交が中国、
韓国を軽視してアメリカ一辺倒ではないかという憂慮があります。また、小泉首相が八月十五日に靖国神社を参拝されましたが、
つぎの首相になる確率が高いといわれる方も、参拝しないとはおっしゃっていません。これに対する日本共産党の立場をお話しください。
志位 私たちは日本の首相が靖国神社に参拝するというのはどういう意味をもっているのかということを追及してきました。
靖国神社というのは、戦没者を追悼する施設ではありません。天皇のために「名誉の戦死」を遂げたと「認定」された人を顕彰する施設です。
すなわち、「日本の戦争は正しかった」「植民地支配は正しかった」―こういう間違った歴史観にたった存在です。
それは遊就館にもはっきり現れています。この軍事博物館の展示物を見ますと、日清・日露の戦争、中国侵略戦争、
太平洋戦争、そのすべてが、「アジア解放の正義の戦争だ」と描かれています。ですから私たちは、
ここに参拝するということは日本政府の公式の言明にも反して、
侵略戦争や植民地支配を肯定する神社の立場に政府としての公的な認知をあたえることになるとして、強く反対してきました。
つぎの日本の首相に、だれがなるにせよ、そしてその個人としての歴史観がどういうものであるにせよ、
この歴史に逆行する行為をきっぱりやめるべきです。このことを、私たちは強く要求しています。
しんぶん赤旗
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