06/08/23 18:47:39
櫻井よしこ氏 北康利氏 「日本の針路 大いに語る」
今回夏の対談は、鋭い分析と歯にきぬ着せぬ正論で知られる櫻井よしこ氏と、
「白洲次郎 占領を背負った男」(講談社刊)の著者である北康利氏です。
5年以上に及んだ小泉政権への評価、9月の自民党総裁選後の次期政権に
望むことなどについて、大いに語ってもらいました。
(司会は本紙東京本社の北村経夫編集長)
--中国といかに向き合えばいいのでしょうか。
櫻井氏
日本は国際社会で不利な立場に立たされるときは、圧倒的に中国との絡みが多い。
日本は日米中の3カ国の関係の中で沈みそうになることが何回もあった。これからも
続くと思いますが、日本人自身がどう中国に対応するのか、どうアメリカに説明する
のか、その中身が個人の中に非常に希薄だと思います。日本人としての歴史の教育
に国家プロジェクトとして取り組むべきです。そのために国家や歴史の骨格がわかる
本を必須のように読ませる。歴史教育をやって欲しいし、やったら面白いと思います。
北氏
私は、靖国問題は微妙に台湾がからんでいる気がします。台湾から見れば靖国で中国
と日本がぎくしゃくすると、メリットがある。安倍さんはどうするのかなと思っています。
櫻井氏
台湾は外省人、本省人のせめぎ合いの中で、日本に対してもいろいろなことが起きて
くると思います。大事なことは台湾の本省人をいかに助けていくかということです。
内政干渉はできませんが、日本は台湾政府に対して日本はいつでも台湾を助けますよ
というメッセージを出すことが、台湾の本省人を力づけると思います。彼らも不安だと
思います。中国が何をするかわからないし、ブッシュ政権もときによっては冷たい対応
をする。誰も助けてくれなければ、中国にたてつかない方がいいということで、中国化
していくこともありうると思います。
--日本はいま台湾との政治のパイプが細くなっていますね。
北氏
本には書けなかったのですが、実は白洲はしょっちゅうヨーロッパに派遣されていた
んです。これがなぜ行ったのか、歴史に出てこない。うわさでは欧州と第三極を作って、
米ソ対立だと安定しないので、第三極として一緒にやろうということで、何回も行っていた
ふしがあります。中国、韓国との関係が悪いのなら、インド、ベトナム、台湾と仲良くする
のは基本だと思う。安倍さんは中国と仲良くなるのは、今さら難しいと思いますが、
インドなどは大丈夫だと思います。
櫻井氏
中国と仲良くしたいと思わなくていい。中国とは緊張含みが常態で、それを苦にならない
くらいでいいと思いますよ。今の中国は日本と仲良くする気はありませんから。仲良くする
気がない国と仲良くしようというのは卑屈になるだけですから、ほどほどが一番良いと
思いますね。中国の中の民主化の勢力を日本政府が支援するのは、あまりにも露骨で
しょうが、何らかの形でその人たちを応援していくのを戦略として推進すべきだと思います。
ソース:産経新聞8月23日東京版・朝刊(8-9面・特集面)
Web上では見ることができません。
見開きの非常に長い対談記事ですが、日中関係の部分(9面の左隅)をテキスト化しました。
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