【毎日新聞】 首相の野心がナショナリズムに火をつけた・・・次期首相は「対話」と「圧力」のバランス操作を誤らぬよう願う[08/11]at NEWS4PLUS
【毎日新聞】 首相の野心がナショナリズムに火をつけた・・・次期首相は「対話」と「圧力」のバランス操作を誤らぬよう願う[08/11] - 暇つぶし2ch1:Mimirφ ★
06/08/11 01:00:45
■社説:ナショナリズム 首相の野心が火つけた

 「痛恨の極みで、家族の気持ちを思うと言うべき言葉もない」
(02年9月17日、平壌での記者会見で小泉純一郎首相)
   ◇   ◇
 「首相のエネルギーは圧倒的に郵政に費やされ、外交への関心は低かった」。
こんな小泉評を、首相に近い自民党外交関係議員から聞いたことがある。

 その通りだと思う。でも、そんな首相が多大なエネルギーを注いだ外交場面もあった。
02年9月の北朝鮮電撃訪問である。

 政権の座に就くと、だれでも歴史に名の残る仕事を手がけたいと思うものだといわれる。
鳩山一郎首相は日ソの国交を回復させた。
田中角栄首相は日中国交正常化を実現した。
小泉首相が「次は日朝だ」と思っても不思議はない。

 金正日(キムジョンイル)総書記と交わした日朝平壌宣言に「拉致」という表現や北朝鮮
の謝罪の言葉が盛り込まれなかったことに国内で批判が出た。
だが、首脳会談で金総書記に拉致を認めさせ、口頭ではあったが謝罪もさせた。
2度にわたる訪朝で拉致被害者5人と家族8人を取り戻しもした。
歴代政権の及び腰外交では無理だったろう。この点は評価すべきだ。

 しかし、日朝国交正常化を果たすという首相の野心は、拉致被害者のうち「8人死亡」
という北朝鮮の通告によって砕かれた。
「サプライズ外交」のつもりが、逆に北朝鮮に驚かされる結果になったのは誤算だった。
平壌宣言署名後の「痛恨の極み」発言が衝撃の大きさを物語っている。

 拉致被害者の死亡通告は国民を激高させ、ナショナリズムを刺激する副作用を生んだ。
政府の基本姿勢である「対話と圧力」は次第に「圧力」に重心を移していく。

 世論の盛り上がりは政権内の権力構造にも変化をもたらした。
対話重視の福田康夫官房長官(当時)と圧力重視の安倍晋三官房副長官(同)の間で、
外務省も巻き込んで演じられた綱引きは、福田氏の官房長官辞任から自民党総裁選不出馬表明
に至る過程で、安倍氏勝利が決定的となった。

 福田氏の官房長官辞任は年金未納が理由とされているが、背景に北朝鮮政策をめぐる首相との
対立があったのは間違いない。
首相の野心が拉致問題に風穴を開け、高揚した世論が安倍氏を後押しする結果となった。

 しかし、首相の初訪朝から4年近くたったいまも拉致問題はこう着状態のままだ。
核・ミサイル問題も解決への道筋が見えない。
その先にある日朝国交正常化はさらに遠い。

 「圧力」派の台頭で、日本外交は対北朝鮮だけでなく対中国・韓国でも自己主張を強めている。
自己主張は結構なことだが、圧力一辺倒になっては外交の幅を狭めてしまう。
次の首相が「対話」と「圧力」のバランス操作を誤らないよう願う。

ソース:毎日新聞 2006年8月11日 0時02分
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)

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