06/07/28 20:47:05
今、与党でこのような盧大統領への賛辞を聞くことは、政権初期に盧大統領を非難する議員の声を聞くのと同じくらい難しい。
今や与党の人々は、現政権の対米政策を盧大統領の武勇談とは思わない。
政権初期に盧大統領の側近だったというあるベテラン議員は「アメリカに対してあんなに意気揚々としていた盧大統領が、
渡米するとすぐにアメリカのご機嫌を取るような言葉を口にし、帰国するとまた“反米だからどうだというのだ”派を意識して、
言葉を変えるのを黙って見ていた」と苦笑いした。「盧大統領の外交はアマチュアリズムの極致」という野党の非難に反発するどころか、
国会で野党と一緒になって政府を責め立てるのが最近の与党だ。
現政権の外交安保チームに身をおいた人々の批判はさらに辛らつだ。ある元官僚は「政権初期の中心人物と話してみると、
“彼らはアメリカに渡すものは仕方ないから渡すとしても、簡単に渡さずに苦痛を感じさせてから渡すようにすべき”という認識だった。
これではアメリカ人の口から“これが同盟といえるのか”という言葉が出ないわけはない。韓米関係がこれだから、この体たらくになるのは当然だ」
外交分野だけではない。内政についても盧大統領は「何かというと進歩は左派、左派は共産主義者だというが、
これは韓国社会の進歩を妨げるガンのような存在だ」「変わり者の保守」「全羅道の方々は私を好んで選んだと思うか?
ハンナラ党が嫌だから選んだんだ」「江南不敗(ソウル江南地区の不動産は値上がりする一方で、はずれがない)というが、
大統領も不敗で行く」「毎日、江南の人々と食事するような人物が打ち出した政策では江南の税金は取れない」という乱暴な言葉を使った。
もちろん、その言葉は言葉だけにとどまらず、そっくりそのまま政策に反映され、国はズタズタに引き裂かれる結果となった。
国のムードがこれでは経済もうまくいくわけがない。
最近「(盧大統領の任期終了まで)あと1年半をどうするべきか?」と聞く人が増えた。大統領が与党でも厄介な存在になってしまい、
大統領の代わりとなるべき与党議員たちさえ「一体どうしたらいいのか分からない」とため息をつく始末だから、
あと1年半を心配する声が出わけもない。間違いを正そうというなら、掛け間違えたボタンを外し、
最初からもう一度ボタンをはめなければならないが、「大統領をはじめ政権の中心勢力にそういう変化は期待できない」という
あきらめムードが世間に漂っている。そんなムードを打開し、政権や国を軟着陸させ、国民の不安をなくす1次的な責任は政界にある。
「これから国会で大統領と与党を分離して対応する」というハンナラ党のキム・ヒョンオ院内代表の一言に耳を傾けたくなるのも、こうした理由からだ。
(終わり)