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第2章では、戦後日韓の「独島/竹島問題」関連研究と1990年から2001年まで
12年間の独島/竹島関連記事(韓国新聞9紙、日本新聞5紙)の内容分析(cont
ent analysis)を行い、「語られているもの」は何であり、その際引き合いに
出される「表象」は何かその影に「語られていないもの」は何かなどを比較分
析した。そして、韓国で構築された「独島論の言説空間」に、領有権問題のグ
レー・ゾーンが欠けていること、記事の中心が市民レベルの人物・団体であり
、その性格はナショナリスティックであること、韓国のジャーナリズムが、独
島の領有権主張に過去問題、歴史認識問題などを結びつけ、歴史の記憶を絶え
ず想起させていることを言及頻度分析で明らかにした。
第3章では、韓国の中・高・大学生2,112人の意識調査を通じて、「独島認識
」、「対日イメージ」の構造と相関関係を分析した。
そして、韓国の学生たちは、マスメディアを通じて幼児期に既に「独島は韓国
の領土である」認識と、否定的「日本・日本人イメージ」が形成され、教育の
役割は、すでに形成された認識に太鼓判を捺す役割をしていることが分かった
。韓国学生たちの日本イメージは、「日本国家・日本社会・日本人」の三層構
造であり、日本という国家は全体的に否定的であるが、日本社会と日本人イメ
ージは称賛と蔑視とのアンビバレンスである。
最後に、「独島認識」と「日本・日本人イメージ」は相互にどのような影響
を及ぼし、それは日韓関係における態度にどのような影響を及ぼすのかを重回
帰分析し、独島認識と日本イメージとの因果関係を明らかにし、また、独島認
識と日本イメージが日韓関係における態度に影響を及ぼすことをも確認した。
なんとなく、鄭大均っぽいな。