06/04/30 08:01:35
スウェーデンの伝統料理の発酵ニシン。その缶詰を機内に持ち込…
スウェーデンの伝統料理の発酵ニシン。その缶詰を機内に持ち込まないよう欧州の
航空業界が勧告している、との記事を先日目にした
▼気圧変化で缶詰が破裂し、強烈なにおいが充満する恐れがあるからとか。
スウェーデン人でも好き嫌いの激しい料理だが、「においを心配するならフランスチーズ
を禁止すべきだ」と反発する人もいるそうだ。これは極端な例にしても各国にはそれぞれ
のにおいがある
▼タイに初めて行ったときは香菜のようなにおいが印象的で、二度目には懐かしさを
覚えた。インドの空港は香辛料のにおい、韓国の空港はキムチのにおいが漂うと
いわれる。ソウルの同僚によると、最近訪れる日本人は前ほど言わなくなった感じで、
「日本人もキムチに慣れたからでは」
▼その日本人については「魚くさい」「しょうゆくさい」との評も聞く。直接言われたことは
ないけれど、しょうゆやみそのにおいを多くの欧米人は苦手のようだ。日本食を知らない
ドイツ人にみそ汁を出したことがある。彼女はちょっと驚いた様子でも、一口飲んで
「慣れればきっとおいしいわ」
▼旧ユーゴの男性に五目ご飯を出したときも、そう。においに抵抗はあっても、くさす
素振りは見せなかった。それぞれの土地や人々にとっては普通であり、当然である
「におい」。それを拒絶しないことも、お互いを知るために大切であり、寛容の指標なの
だろう
▼大型連休で多くの人が海外に向かう。インターネットでは分からない現地のさまざまな
においも、世界の異なる面白さを教えてくれる。
ソース:中日新聞
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