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イチロー外野手(マリナーズ)が、野球人の誇りを懸けた戦いに完勝した。
試合前の練習で告げられた初の3番で3安打、2盗塁、1打点。
そして、これまでの2度の苦い思いを晴らすような6-0の勝利。
しかし自らも含め、日本の選手が感情をあらわにして、
韓国ベンチに向けてガッツポーズをすることは一度もなかった。
「当然でしょう。野球はケンカではない。そんな気持ちでした」。
しかし、今大会における韓国選手たちの振る舞いには闘志をかき立てられていた。
例えば2次リーグで日本に勝利した後、太極旗をマウンドに突き立てた者がいた。
この日、5打席目の邪飛を捕球した三塁手は、そのボールを打者のイチローに向かって投げつけた。
それ以外にも敬意を欠く行為が連続。大好きな野球が冒とくされた、と強く感じていた。
本当の強さやプライドは、プレーそのもので表現すべき。
少なくとも、イチローの固い信条は日本野球で培われたものだ。
「勝つべきチームが勝たなくてはいけない。そのチームは当然、僕らだと思っていた。
きょう負けることは、日本のプロ野球に大きな汚点を残すことと同じ」。
絶対に負けられない韓国との3度目の顔合わせは、イチローにとってアスリートの尊厳を守る“聖戦”でもあった。
そんな志に、日本代表のメンバーは完全に同調している。
「本当にいい仲間ができました」。チームリーダーが、やっと満足げに笑った。
スポーツナビ(共同)
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