06/01/31 15:08:31
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「1年後、韓半島（朝鮮半島）の座標が南東方向に365メートル移動する」
来年1月1日、韓国の国家座標計が「世界測地系」に公式に切り替えられることで、この一見あり得そうもない話が現実となる。
ここ100年間使われてきた「東京測地系」は地籍図などの一部の分野を除いて廃止される。
国家地理情報院が2001年末に測量法を改正し、今年末まで両測地系を並行して使用した後、2007年からは世界測地系を
使うように制度を変えたためだ。これは同じ場所でも、新しい座標計が表示する位置が従来とは変ってくることを意味する。
国土地理情報院の安淇德（アン・ギドク/49）書記官は、「韓国座標の基準である経度・緯度原点の場合、緯度はプラス10秒、
経度はマイナス8度ほど差が生じる」と述べた。
例えば、GPS（衛星航法システム）端末機を持つ者が、従来の地図に表示された座標に従って、ソウル市役所に向かう場合、
小公洞のウェスティン朝鮮ホテル前の小さな路地を迷うことになる。
世界測地系の全面的施行は、座標と関連した韓国の「すべて」を変える見通しだ。
すでに新しい座標に変更された地図が作られ普及されている。
国土地理情報院は、昨年9月以降に製作されている「世界測地系」が表示された地図を購入しなければならないと呼びかけている。
分・秒まで具体的座標が記されているあらゆる記録物、つまり書籍や法令、インターネットのホームページなども
「あらいざらい」訂正しなければならない。
測量業界の関係者は、「一般の国民はもちろん、公務員もこうした事実をよく知らないようだ」とし、
「なかでも外交問題を誘発しかねない国際法や権利義務を定めている国内法の改正が急がれる」と述べた。
地域の名所を代表するランドマークの位置も例外ではない。
全羅南道の海南市に位置するタンクット村に建てられた「地の果て由来碑」には、「ここは韓半島（朝鮮半島）の最南端、
北緯34度17分21秒」と刻まれている。
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しかし、この数字も変えなければならない。
海南郡庁の関係者は、「位置情報が変更されるというニュースは初めて聞いた」とし、「海南を紹介する広報物と冊子にあるすべての
情報を変えなければならないが、かなりの時間と努力が必要になるだろう」と述べた。
排他的経済水域での外国人漁業などをめぐる主権的権利の行使に関する法律施行令、領海および接続水域法施行令、
地籍法の施行令、水産資源保護令などに登場する具体的位置の変更も問題になる。
世界的IT大国である韓国にしては、世界測地系を導入するのに後れを取ったのではないかと指摘する声もある。
米国は1980年代、西ヨーロッパ諸国は1990年代半ばに「世界測地系」を採択しており、日本も2002年に公式導入した。
しかし、「正確な座標」をめぐる生存競争はこれからだと大方の専門家は指摘している。
なかでも、安保分野では「充分」ではなく「必要」条件だ。
GPS位置情報は、国防などの国家安保の観点では死活問題でもある。
敵の首脳部と兵力、火力の位置を把握し、先に精密打撃を加えるか、それともやられるかという現代戦の勝敗を決定づけるためだ。
合同参謀本部の関係者は、「ミサイルや無人偵察機など、新しく開発されるあらゆる先端兵器と情報は、GPS情報を基にしていると
言っても大げさではない」と述べた。
昨年末、テスト衛星が打ち上げられたEU（欧州連合）の「ガリレオ」プロジェクトも、米国のGPSからの独立を図る戦略的背景から生まれた。
痴ほう症のお年寄りや迷子の捜索、遭難者の救出など生命の保護と農業生産性の向上にも大きく貢献する見通しだ。
経済、産業的観点からGPSが活用される市場は、今後もっとも有望視される分野のひとつだ。
昨年米国のコンサルティング会社のABIリサーチは、「位置情報の応用市場は毎年13％以上成長しており、
2010年には379億3100万ドルに達するだろう」と予想した。これは2004年の184億8800万ドルの2倍に及ぶ。
忠南（チュンナム）大学の李相禎（イ・サンジョン/49）教授は、「GPSは軍事的目的以外にも航空と海洋、自動車ナビゲーション、
携帯電話位置基盤サービスなど活用の幅が非常に広い」とし、「アイデアさえあれば、限りない付加価値の創出が可能」と述べた。
今まさに世界中が座標と格闘している。
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