05/09/05 17:58:33
■第45回 対日戦争勝利記念式典に思う日本と中国、その原点と未来
立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」
(長大な前振り略)
2001年には、北京大学で「日本解読」という連続講義をしたことがあるが、そのとき、中国は
間もなく経済的に大発展して、5年以内にドイツを追い抜き、世界有数の経済大国になると予
言したが、それを信じる聴衆はあまりいないようだった。
しかし、それからの中国の躍進は私の予想以上で、いまや、中国の経済力がさまざまな側
面で日本を追い抜きつつあることは、大方の知る通りだ。
これからしばらくの間、世界は経済においても、政治においても、いやでも米国と中国が世界
の二大中心として動いていく時代を迎えることになるのだと思う。とにかくこの二つの国の潜
在的国力の大きさは、圧倒的だ。
日本人は最近、妙にナショナリスティックになりつつあり、嫌米派、嫌中派の日本人がふえつ
つあることは、由々しきことだと思う。
これからの日本は、宿命的にこの二つの超大国のはざまで上手に生き抜いていかねばなら
ないのである。
日本は二つの超大国に圧迫されつづけてきたので、嫌米派、嫌中派になりたくなる気持ちも
わかるが、嫌米派、嫌中派をこれ以上ふやしていったら、日本の宿命的生存条件である、
「二つの超大国のはざまで上手に生き抜く」ができなくなる。
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