05/10/24 17:10:03 SZ8+9Oi3
テレビの視聴時間が減っている。インターネットの台頭でテレビ離れが進んでいる。
それを前提にして,メディアのビジネスモデルを見直す動きがあちこちで展開中だ。
ところがどっこい。米国のテレビ視聴時間は減るどころか増えており,今や過去最高のレベルに達している。
Nielsen Media Researchの調査は,ネット業界の通説を覆す結果だ。
レポートによると,家庭でのTV視聴時間は9年間,一本調子で増え続け,
この1年間( 2004年9月~2005年9月)では1日当たり平均8時間11分にもなった。
1年前に比べ2.7%,10年前に比べ12.5%も増えている。個人の視聴時間は4時間32分で,
これも過去最高に達している。プライムタイムの視聴者数も1年前に比べ増えており,決して低迷していない。
先日のPew Internet Project のレポートでは,米国のブロードバンド世帯普及率は53%に達したが,
早くも踊り場にさしかかっていることを伝えていた。インターネットの普及と同様,
ブロードバンドも使いそうな人はほとんど利用しており,今後は,ほとんど伸びないとの分析だった。
両方のレポートを見て感じることは,市場の2極分化がさらに進むことだ。確かにTVのカウチポテト族は減らないし,
半数近くの人はブロードバンドと縁のない生活をおくるかもしれない。
だが,富裕層や若年層はTVの視聴を減らし,ブロードバンドインターネットに接する時間を増やしている。
ビジネスの観点からは,すでにブロードバンドを利用している富裕層や若年層を相手に商売をしていけば良いのだ。
これ以上ブロードバンドを普及させても,つまり貧困層にブロードバンドを使わせても,
ビジネス的には旨みがないと踏んでいるのだろう。やっぱりインターネットは貧富の格差をますます拡大させていくのだろうか。
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