06/11/03 15:00:15 0
そんな状況にあるとはつゆ知らず?
2人は「第8太田丸」(太田一也船長=38)の右舷ミヨシ(船首)に佐々木さんが、
左舷ミヨシに野々村さんが陣取りサオを出した。釣り方は<コマセシャクリ>。
片天ビンの1本バリ仕掛けに付けエサのオキアミをセットし、
底まで落としてからコマセを振り出しながら指示ダナに合わせ置きザオでアタリを待つ。
太田船長が指示したのは底から9メートル上だ。
案の定といおうか? なかなかアタリは出ない。潮温は19度台で悪くないし、<上げ潮>で流れもある。
だが、上層と下層で流れが逆の2枚潮になって、タナ取りを余計難しくする。
周りの船でも単発的にワラサが釣れている程度。あまりに反応がないため、
釣りアドバイザーとして同乗していた日刊釣りペン・クラブの加藤雄二さん(51)が「ハリスを細くしよう」と勧める。
2人は最初、ハリス6号を使っていたが、佐々木さんはこれに素直に従って5号にダウン。
佐々木さんは細ハリスにこだわりを持つ。
大物志向でコマセ釣りが得意ながら釣って当たり前の仕掛けよりワンランク落として、
スリリングに釣ることで征服感を強く感じるともいう。
一方の野々村さんは、カワハギやヒラメなどエサ釣りが好き。
そのせいか「細くしたら掛かった時に切られる不安が…」とそのままで釣りを続行。
のちにこれが運命の分かれ道になろうとは、この時はだれも予想していなかった。
午前9時10分ごろだ、佐々木さんのサオ先にクンとアタリが。
「きた!」とほえながらサオを立てるや途端に激しく絞り込まれ、
ドラグ調整してあるリールからラインが滑り出る。ワラサはあのブリの若魚、引きは強烈かつ重量感たっぷり。
サオが折れんばかりに大きく曲がる光景は、まさにスリリング。
>>3以降に続く