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夏の民放連ドラ視聴率低空飛行 配役固定/“つかみ”悪い脚本
夏の連続ドラマが、いつになく低迷している。深夜帯と時代劇を除く民放夜の新作十二本のうち、
直近放送回の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)一けたが六本。15%を超えているのは
一本しかない。在宅率が低くなる季節とはいえ、「電車男」や「女王の教室」がヒットした昨夏と比べると
寂しい。ドラマ研究で知られる評論家の小泉すみれさんと日大芸術学部のこうたきてつや教授に、
分析してもらった。 (千万勲)
◆二番せんじ
小泉さんは配役が固定化された傾向を指摘する。「TBS『誰よりもママを愛す』の田村正和は
主夫役だけど、またかという感じ。同『タイヨウのうた』の沢尻エリカも、また重病の役」
高校生がチアダンスに打ち込むフジテレビ「ダンドリ。」などスポーツものに対し、こうたき教授は
「『ウォーターボーイズ』『がんばっていきまっしょい』などと続き、見飽きている」。新しい部や同好会を
発足させるパターンだが、二匹目、三匹目のどじょう狙いは簡単にいかないようだ。
◆軽さ
パンチ力に欠ける作品も多い。小泉さんは「フジ『サプリ』は、伊東美咲と亀梨和也の出会いが
楽しみだったけど、いきなり伊東の鼻声ナレーションで始まった。初回の“つかみ”ができていない」という。
「『ダンドリ。』など新しい脚本家もいるけど、その人の持ち味を生かしてほしい。思いっきり振り切っていいよ、と。
『誰よりも~』の遊川和彦さんは『女王の教室』で振り切っていた。プロデューサーの責任が大きい」
こうたき教授は各局の姿勢を批判する。「人間の苦悩や喜びを深く描き込まず、目先の視聴率を稼ぐため、
バラエティーっぽいドラマを多く作り続けてきた。そのつけが出てきた。かなり深刻。若者がパソコンやケータイに
流れる今、誰もドラマを見なくなる」
こうした現状を踏まえて比較に挙げるのが、三年前の日本テレビ「すいか」。人生に不器用な女性たちが、
下宿生活で新たな一歩を歩み出す物語だ。「視聴率は一けただったが、その視聴者たちに、ちゃんと届いた作品。
こうした視聴者を大事にしないと」
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