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「車突っ込んできた」路地に泣き叫ぶ声…川口園児死傷
「バーン」という音とともに、小さな子供たちの体が次々となぎ倒された。埼玉県川口市の市道で２５日午前、
公園に遊びに行く途中の保育園児らの列にワゴン車が突っ込み、園児ら１６人が死傷した。
道路のあちこちに子供たちがぐったりと横たわり、そのそばで恐怖に震え、大声で泣き叫ぶ子も。
現場一帯には、救急車やパトカーのサイレンの音がけたたましく鳴り響き、事故を目撃した近くの
住民らは一瞬の惨事に目を覆った。
現場近くに住む主婦（７７）は、家で電話をしていた時に「バーン」という衝撃音を聞き、外に飛び出した。
「泣き叫ぶ子やぐったりした子が大勢いて、『大丈夫？ しっかりしな』と声をかけたけど、反応がなかった」という。
現場近くで時計店を経営する今井良雄さん（６５）は、「大きく、不気味な音がしたので、事故かと思って外に出てみると、
園児７～８人が路上に倒れていた。足がぴくぴく動いている子供もいたが、ほとんどがぐったりしていた。
余りの悲惨な光景に、目を覆いたくなった」と、顔を硬直させて語った。
また、現場近くの主婦（５６）は「女性保育士が倒れて、『痛い』と大きな声を上げていた。近所の人たちがタオルを
敷いてあげたり、『大丈夫』『お母さんがすぐ来るよ』と声をかけていたが、ぐったりして何も話せない子もいた。
保育士は『車をよけようとしたが突っ込んできた』と話していた」という。
近くの主婦（６１）によると、現場付近は園児たちの散歩コース。表通りが渋滞した時の抜け道で、
スピードをあげて走り抜ける車もあるという。
逮捕された運送業手伝い井沢英行容疑者（３７）（埼玉県栗橋町）のワゴン車は、前部をやや左側に向けて止まり、
左前輪はパンク。前のバンパーは外れて落ち、衝撃の激しさをうかがわせた。県警が現場検証の際、レッカー車で
ワゴン車を持ち上げると、車の下からは、ピンク色や紺色の園児の靴数足が見つかった。
意識不明の園児らが搬送された川口市新井宿の川口市立医療センターには、事故の連絡を受けた園児の父母らが
次々と駆けつけた。中には、「うちの子はどうなんですか」「早く教えろ」と職員に詰め寄る父母や泣き出す母親もいた。
川口市東川口の東川口病院には、正午ごろ、搬送された園児の母親が「保育園から連絡を受け、ここに搬送されたと
聞いたので慌てて来た」と、心配そうな様子で病院に駆け込んだ。
川口小鳩保育園には、報道で事故を知った保護者らが午前１１時ごろから、子どもの安否を確認するために続々と
詰めかけた。
保育園側が、搬送先と病院に運ばれた園児の名簿を張り出し、保護者らは自分の子どもの名前を確認すると、
慌てた様子で病院に向かった。中には、搬送先が分からず、声を出して泣き出す母親の姿もあった。
ソース
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